▲グランプリホース・クロノジェネシスと天皇賞・秋へ (撮影:桂伸也)
秋華賞、菊花賞ともに三冠馬が誕生し、記録づくしの秋競馬。今週の天皇賞・秋でも、アーモンドアイの史上初の芝Gl・8勝がかかっています。しかし! そこに超強力ライバルとして立ちはだかるのが、北村騎手とクロノジェネシス。
これまでの全11戦すべてに騎乗し、秋華賞と今年の宝塚記念を勝利。特にこの宝塚記念は、牡馬をも蹴散らす強さでしたが、「あの馬は傍から見た以上に難しい」と佑介騎手。難しさを見せずに勝ってきた、北村騎手の美学に迫ります。
(取材・構成=不破由妃子)
クロノジェネシスのためだけに体作り
佑介 友一とクロノジェネシスを見ていてずっと思っていたんだけど、あの馬って傍から見た以上に難しいんじゃない?
北村 はい。まず調教が難しいです。掛かり出したら、ガーン! と行きますから。
佑介 そうかなと思ってた。馬力があるし、3歳の頃は今よりもっと気性も激しくて、扱いが難しそうだなぁという印象だった。
でも、レースでは“普通に”強い。宝塚記念にしても、見ている人はただただ「強いなぁ」と呆気にとられた感じだと思うけど、あの馬はレースぶり以上に繊細だと思う。俺だったら、クロノジェネシスの調教に乗ることを躊躇してしまいそう(苦笑)。
▲佑介「あの馬はレースぶり以上に繊細だと思う」 (撮影:桂伸也)
北村 僕だって、いまだに構えますよ。火曜日なんて、翌日のクロノジェネシスの調教のためにめっちゃ体を作りますもん。
──えっ!? クロノジェネシスのためだけに?