スマートフォン版へ

【チャンピオンズC】久々のタッグでも“馬の特徴を掴めていた”戸崎騎手の好騎乗

  • 2020年12月10日(木) 18時00分
哲三の眼

JRAでの初GI制覇を果たしたチュウワウィザード(C)netkeiba.com


今年のチャンピオンズカップは4番人気チュウワウィザードが勝利。2着に2馬身半差をつけて完勝しました。鞍上の戸崎圭太騎手はこれが2度目の騎乗でしたが、完璧なエスコートで勝利に導きました。一方、国内負けなしで1番人気に推されていたクリソベリルは4着という結果に。今回はこの2頭のレースを中心に振り返ります。

(構成=赤見千尋)

馬の走りの特徴がより生きるのはダート戦


 チャンピオンズカップは4番人気だったチュウワウィザードがJRAでの初GI制覇を果たしました。騎乗した戸崎(圭太)君にとっては、大きな怪我から復帰後初のGI勝ちでしたね。圧倒的な人気だったクリソベリルに注目が集まっていましたが、そのクリソベリルをマークする形で、直線の伸び脚は素晴らしかったです。

 チュウワウィザードは調教からすごく状態が良さそうでしたし、当日のパドックの気配も抜群でしたから、陣営の思惑通りに調整が出来て、今までで一番ピークに近い状態だったのではないでしょうか。

 戸崎君にとっては2度目の騎乗でしたが、これまでのレースも見ているでしょうし、何度も一緒のレースに乗っていて、この馬の特徴をしっかり掴めていました。おそらく大久保龍志調教師と一緒に作戦を練ったと思いますし、そういうものがすべてハマったなという印象です。

 チュウワウィザードはここしばらく地方の交流重賞を使っていたので、今回久しぶりに追い切りの映像を見ることが出来たのですが、右後ろ脚の付き方、蹴り方が特徴的で、左回りはより向いている走り方だなと。コーナリングの捌き方に特徴が出ると感じました。

 僕はいつも『その馬の走りを大切に』ということを言っていますが、

続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング