少しずつ動き出したクラシック戦線。全貌をあらわすのは3月に入ってからですが、今から目星をつけておくのが競馬で、少なくとも候補馬の選定は、もう始まっています。
東からステークスウイナーが出たのはいいことで、色とりどりの楽しみを与えてくれました。果たしてジャリスコライトが、どれほどの変化を見せてくれるか、大きな人気を背負っての勝利は、価値があるはずです。正念場の京成杯を乗り越えたことで、これからゆっくり成長を待つことができます。
一番注目する点は、レースのダメージがあったかどうかだと思っています。その点、勝ちタイムの2分03秒2は、楽だったはず。まだまだ余力があったと考えられます。藤沢厩舎の一番槍として、とりあえずは名乗りを上げました。背中が北村宏騎手というのも新鮮です。こういう若手が注目馬のパートナーというのも、クラシック戦線を見ていく上で大切なことでしょう。
最近では、テイエムオペラオーの和田竜二騎手、ナリタトップロードの渡辺薫彦騎手を思い出します。あれよあれよという間に三強を形成した平成11年です。
アドマイヤベガの武豊騎手にとり、後輩新星の出現でダービーでは相手を強く意識したはずでした。その、手綱を取る騎手たちの熱い思いが、レースを面白くしてくれていました。また、互いを強く認識することで、一戦一戦の中味が充実していったのでした。
ジャリスコライトと北村宏騎手が、どこまで大きく成長していくか予断を許しませんが、その可能性はあります。あと、これにさらに加わっていくものが出てくることが望ましく、常連でない若手コンビの出現というテーマが見えてきました。クラシック戦線は、強い馬が出てくるだけでなく、それがどういうコンビを形成しているかも大切な要素です。
この春は、東西対決、三強や四強のぶつかり合いなど、新局面を見たいものです。