【愛知杯予想】波乱続出のハンデ戦、軽量馬は侮れない
ハーツクライ産駒らしく晩成型、本格化の兆し有り
牝馬限定戦となったのは2004年から。以降、1-3着馬がみんな2ケタ人気馬だったことが2回もある波乱続出のハンデ戦。12月当時と、小倉施行を含む過去10回、馬券に絡んだ30頭中、約半数の16頭が6番人気以下の伏兵だった。
調整の難しい時期に加え、中京の芝2000m前後で好走している馬が少ないこと。ハンデ戦なのでトップクラスはめったに出走してこないのが波乱の要因だろう。馬券に絡んだ30頭中、半数近い13頭が「53キロ以下」の軽ハンデ馬でもある。
波乱に期待して穴馬に6歳リンディーホップ(父ハーツクライ)をピックアップしたい。2走前に今回も対戦する人気の1頭レッドアステル(父ディープインパクト)に0秒5差の完敗を喫しているが、一転、前回の東京1800mは、時計、着差以上の完勝だった。
除外の心配もあったので、日曜のGII日経新春杯にもダブル登録していた。全4勝中の3勝が芝左回りの1800-2000m。下級条件(500万下)当時とはいえ、中京2000mを快勝しているのでコースに対する死角はない。
ここまで20戦、実に14人の騎手が乗ってきたが、前走、テン乗りだった武藤雅騎手とのコンビは人馬のリズム抜群だった。無理なく平均ペース(1000m通過59秒8)の流れに乗って、上がり34秒1で一気に抜け出している。
ハーツクライ産駒の活躍牝馬はそう多くはないが、引退レースの有馬記念を圧勝したリスグラシュー、スランプが続いたが遠征したアメリカで5歳末に勝ったヌーヴォレコルト、5歳末にターコイズSを勝ったマジックタイム、5歳になって初重賞の中山牝馬Sを制したシュンドルボンなど、牝馬ながら伸び悩んだあと本物になる馬がいる。
5歳後半に大きく変わってようやく力を出し切れたリンディーホップもそういうタイプと思える。母ルンバロッカ(IRE産)は伊1000ギニーなど5勝馬。
牝系は以前から日本で馴染みがあり、多くの輸入馬がいる。6代母グレイスペック(父Grey Sovereignグレイソヴリン)も輸入牝馬。5歳になってダイヤモンドSを快勝。新潟記念、阪神大賞典を2着した芦毛のセンゴクシルバーがこのファミリーの代表格になる。
相手は強力。格上がりで通用するか非常に難しいが、人気薄の伏兵が毎年のように快走する牝馬のハンデ戦だけに、侮れない軽量馬として狙いたい。