▲ロザムールと共に中山牝馬Sに挑む北村宏司騎手(C)netkeiba.com
前走の中山金杯では14番人気・4着と好走を見せた北村宏司騎手とロザムール。自身の落馬負傷から復帰後、約2年7カ月ぶりの重賞制覇に向けて中山牝馬Sへの意気込みを語っていただくと共に、ダイワルージュやダイワファルコンなど当時からコンビを組んでいた上原博之調教師との思い出、厩舎への思いをお聞きしました。
(取材・文:筑波遼)
自分のリズムで運べれば、チャンスはある
――ロザムールは昨年の12月に常総S(3勝クラス)を逃げ切り、年明けに重賞初挑戦の中山金杯で4着に健闘しました。
北村宏司 2走前の常総Sはスタートも決まり、この馬の脚質を生かすような感じで進めました。うまく持ち味を引き出すことができたと思います。前走の中山金杯もマイペースで運べたし、最後まで歯を食いしばっていましたよ。ハンデ(52キロ)が軽かったとはいえ、3勝クラスを勝ったばかりの昇級戦で初めての重賞。よく頑張ってくれました。
▲2走前の常総Sでは逃げ切り見事1着(撮影:下野雄規)
――この馬に対し、自分なりに感じている特徴や強みは?
北村宏司 自分のリズムに合った走りで運べれば頑張ってくれるタイプ。4コーナーの手応え以上に踏ん張る印象があります。去年の2月(2勝クラス)からコンビを組ませてもらっているけど、その前まで乗っていた松岡正海騎手にはモタれ癖が強いことやレース前のイレ込みが激しいところなどを聞いていました。
確かに聞いていた通りの感じはありましたね。それでも何回か乗せてもらっていく過程でモタれ方の幅が徐々に小さくなってきたし、この馬なりにテンションの高さも許容範囲になった気がします。
――3走前のキタサンブラックメモリアルで12着に沈んだ要因は?
北村宏司 ワンターンのコースで上がりが速くなるような競馬には向かない。馬自身は頑張って走っていたけど、脚質的にも切れ味勝負になると分が悪いですね。
――中山牝馬Sへの手応えは?