ホウオウイクセルと丸田恭介騎手(ユーザー提供:あっきぃさん)
GIIIフラワーCで初重賞制覇を目指すホウオウイクセル(牝3、高柳瑞)。前走のGIIIフェアリーSでは8番人気と決して下馬評は高くありませんでしたが、レースでは2着に食い込んで低評価に反発してみせました。デビューから3戦すべてで手綱をとる丸田恭介騎手(34)に同馬の特徴やレースへ向けての意気込みを聞きました。
(取材・文=東京スポーツ・藤井真俊)
「道中いい走りをさせてあげたい!」
──まずは前走のフェアリーSについて聞かせてください。8番人気と下馬評は高くなかったですが、ジョッキー自身は手応えがあったのですか?
丸田 これは毎年の傾向ですが、フェアリーSというのはバリバリのオープン馬の集まりというよりは、1勝クラスよりちょっと上のレベルという位置付けだと思うんです。ですから未勝利を勝ったばかりのホウオウイクセルにとっても丁度いい目標設定だと思いましたし、稽古の感触も良かったので、それなりにやれそうな手応えはありました。
──実際にレースでも2着と好走しましたが、改めて振り返ってください。
丸田 中山マイルの15番枠だったので、あまり取れる選択肢は多くなかったと思いますが、そういう中で他馬が動いてくれる展開になり、いわゆる“中山マイルの外差しがきく流れ”になってくれたと思います。それでも相手が強くなった中でもしっかりと脚を使えたのは良かったですね。ある意味では期待通りでした。
──ホウオウイクセルとは全3戦すべてに騎乗していますが、昨年10月の新潟のデビュー戦は3着に敗れました。
丸田 重馬場でかなり馬場が悪かったんですよね。そこで最終的に外に出せるような馬場の選択込みで、あえてポジションを下げて乗ったんです。しかし結果的には逃げ馬が2着に残る決着に…。正直、選択を誤ってしまいました。ただそういう中でも馬自身はすごく上手に走ってくれて、結果以外の部分では収穫のあったレースでした。
トレセンにて、追い切りに向かう丸田騎手とホウオウイクセル(撮影:藤井真俊)
──2戦目の11月の福島戦ではきっちり勝ち上がってみせました。
丸田 開催前半の福島でしたから、ある程度ポジションをとって運ぶのがマストであると思っていました。そういう中で、無理に押すことなく初戦より前のポジションで運べたのは良かったですね。それでいて上がりもしっかり脚を使えて、ソラを使うような場面もあったくらい。随分と余裕がありましたし、改めて力のある馬だと思いました。
──ホウオウイクセルの長所はどんなところにありますか?
丸田 まだ