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伏兵ハローキャンディで大激走!「1頭に懸けて乗りに行ってよかった」

  • 2021年03月16日(火) 18時01分
土曜日の中京では、11番人気のハローキャンディで大激走! まさに一鞍入魂の競馬で馬券を盛り上げてくれました。人気薄とはいえ、最初に乗ったときから乗り味のよさを評価していた馬だけに、今後はますます目が離せないコンビとなりそうです。さて、今週の『太論』では、ハローキャンディのレースを含め、土日の3鞍を徹底回顧。次につながる各馬の手応えを明かしてくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

馬はすごく頑張ってる、あとは人間が工夫せな!



──土曜日は9R(4歳上1勝クラス・芝1600m)のハローキャンディ(11番人気2着)で大波乱を演出。一鞍入魂でしたね。

小牧 惜しかった…。前の馬(勝ったマリノジュリア)は脚が完全に止まっていたから、差し切れると思ったんやけどなぁ。もうひと伸び、出し切れていたら…。あそこは勝っておかなアカンかった。でも、よう走ってくれたよね。かえって道悪がよかったのかもしれない。

──ホントにあと一歩の惜しい競馬でした。そういえば、最初のコーナーでちょっとゴチャつくシーンがありませんでした?

小牧 うん。危なかったし、あれは痛かった。まぁ新人の子やったから、仕方がないけどね。今回は、久保田先生からも「調子がいい」って聞いてたんですわ。1頭に懸けて乗りに行ってよかったです。「次はたぶん新潟になるんちゃうかな」って言うてたから、あの馬1頭だけでも乗りにいきたい。あのクラスを勝てる力はあるからね。

──小牧さんが騎乗されてからも、8番人気、9番人気、11番人気という評価ですが、12月に初めて騎乗されたときから、「乗りやすいし、乗り味自体もすごくいい」と評価されていた1頭ですよね。

小牧 うん。走ってくるんちゃうかなという感触はあったよ。最初に乗ったときは10着やったけど、あれは明らかに距離が長かったから(2200m)。前回は今回と同じ1600mで、ちょっと忙しいかなという印象やったけど、今回はちゃんとついていけたし、ペースに慣れてきたら1600mがベストかもしれんなと思った。どこを使うにしても、次も一緒に頑張りたいね。

──日曜9R(春日特別・芝1800m)のニホンピロスクーロは4着。昇級戦でしたが、メドの立つ内容でしたね。

小牧 頑張ったね。本当はもうちょっと前に行こうと思ってたんだけど、大外枠やったこともあって、思ったように行けなかったわ。それでも、4コーナーでは一瞬、くるのかという手応えやった。最後は同じ脚になってしまったけどね。

──このクラスでもやっていける手応えをつかむには、十分な内容だったのでは?

小牧 うん。思った以上に芝の走りがいい。クラス慣れしたら、もっといい競馬ができそうやね。

──10R(伊丹S・ダ1800m)のキーフラッシュは3着。最後はコンマ1秒差ですから、ホントに際どかった…。

小牧 惜しかったねぇ。もうひと追いや。やっぱり外を回ったほうがいい走りでしょ?

──はい。前走とは全然違いました。でも、どうしても3〜4コーナーで…。

小牧 そうやねん。どうしてもあそこで手応えが悪くなる。だから、この前もちょっと早めに動いたんやけどね。でも、馬はすごく頑張ってるよ。大した馬やなぁと思う。あとは人間がもっと工夫せなアカンわ。

──今後はどんな工夫を?

小牧 もうちょっと当たりをきつくしようかなと思ってる。なんせ追わなアカンわ、もっともっと必死にね(笑)。馬に負けんようにせんと。そういえば、中京(12R・伊良湖特別)のニホンピロランド(2着・田中健騎手)は、やっぱり走ったでしょ?

──はい。いい脚でした。

小牧 追い切りは僕が乗ったんやけど、今回が今までで一番状態がよかった。坂路を51秒台で動いたからね。やっぱり走るんやわ、あの馬。

──「キーフラッシュもニホンピロランドも、どっちも乗りたい…」と悩んでいましたものね。

小牧 うん。今はもちろん、最初から期待していた馬やから。今回、阪神も登録してたんやけど、入らなかったんですわ。で、中京になったんやけど、ランド1頭でも乗りに行こうか、ちょっと迷った。でも、阪神にはキーフラッシュもスクーロもいたからね。次は戻ってきてくれたらいいんやけど。

──次こそ期待しかないですね。

小牧 プレッシャーやな、逆に(苦笑)。まぁ楽しみなのは間違いない。今週は、土曜日は中京、日曜日は阪神で乗ります。乗り数は少ないけど、そのぶん一戦一戦に懸けてるからね。今週もいい競馬ができるように頑張りますわ。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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