毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
阪神は連続開催8週目。芝は引き続きAコース使用。ただ中山、先週終了した中京に比べると開催中の雨の影響は少なく、先週にしても雨が降った日曜はともかく、土曜は毎日杯がレコード決着になったように、かなり速い時計が出た。JRAホームページでは「コース全周にわたり内側に傷みがある」とのことだが、3日土曜のレースを見る限りは内寄りを避けて通るシーンもなく、レースによってはラチ沿いを通る馬が頑張るケースもあった。
土曜は、芝競走は4鞍施行(障害競走は除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「10番手、1番手、5番手、3番手」。大阪杯と同じ内回り2000mで行われた6R・4歳上1勝クラスは前半5F60秒3の平均ラップでラチ沿いを逃げた2番人気ウインサンフラワーが4コーナー入り口では後続を離して、2着ヤマニンマヒアに7馬身差をつけて悠々逃げ切り勝ち。
勝ち時計1分59秒1は1勝クラスとしてはかなり速い。仮に土曜の馬場が日曜も続くようなら、大阪杯は「内&前優位」で勝ち時計は間違いなく1分57秒台後半から1分58秒台前半の高速決着になる可能性が高かった。
ただ、問題は日曜の兵庫県宝塚市の予報。土曜は全く天気の心配がなかったが、日曜は曇時々雨で降水確率80%。雨は朝方から降り続く予報で、午前よりもメインの大阪杯の時間帯の方が雨は強くなる予報。大阪杯は「稍重」で収まらず、場合によっては「重」か「不良」まで悪化する恐れも。
こうなると、道悪の巧拙がやはり出てきそう。土曜はまだ内寄りを走れたが、雨中の競馬で急にラチ沿いが悪化するようだと、内を避けるシーンが出てくる可能性もある。いずれにしても当日の雨量次第。レース傾向には注目していただければと思う。