▲新潟県出身の騎手は23年ぶり、地元からも注目を集める永野猛蔵騎手 (撮影:藤井真俊)
今年の新人騎手を、履歴書風のインタビューで紹介する「わたしの履歴書」。今週からは美浦組で、まずは永野猛蔵騎手が登場します。
3月6日の中山3Rタマモヒップホップで初騎乗を果たすと、レースではマイペースで運んで逃げ切り勝ち。見事に初騎乗初勝利をおさめました。
その後も勝ち星を重ねて、大いに存在感をアピールしている同騎手。酒井学騎手以来、23年ぶりとなる新潟県出身の騎手として、地元からも注目を集めています。
(取材・構成=東京スポーツ・藤井真俊)
【出身地】
新潟県です。
【経歴】
両親とも競馬とは無関係なんですが、僕自身が幼い頃から馬が好きだったんです。きっかけはよく覚えていませんが、おそらく動物園などで見て好きになったのだと思います。そのうちにテレビで競馬中継などを見るようになりました。
【運動歴・乗馬歴】
とくにスポーツはやったことがないんです。子供の頃はただただ遊んでいたばかりで(笑)。唯一の運動歴が乗馬ですね。馬が好きだったので、両親に頼んで小学5年から新潟競馬場の少年団に通わせてもらいました。
▲ジョッキーベイビーズ決勝での永野猛蔵騎手 (c)netkeiba.com
【志望動機】
新潟競馬場で開催がある時は、毎週のように競馬場に連れていってもらっていたのですが、生のレースの迫力に圧倒されました。そしていつしか自分もジョッキーになりたいと思うようになりました。
とくに印象に残っているのはオルフェーヴルのラストラン。大好きでずっと応援していた馬で、引退するのは寂しかったのですが、まさか最後にあんな強いレースをするなんて…。シビれましたね。
▲タマモヒップホップで初騎乗を果たし、見事初勝利! (撮影:下野雄規)
【趣味・特技】
最近はあまり行けていないのですが、カラオケで歌うのが好きです。必ず歌うのはスキマスイッチさんの「奏(かなで)」ですね。特技と言うほど上手くはないですけど(苦笑)
【所属先】
伊藤圭三厩舎
【所属先の紹介】
伊藤圭三先生は1頭1頭の馬についてすごく考えていらっしゃる先生です。その馬がどうやったらレースでいいパフォーマンスを発揮できるかを常に模索していて、色々な馬具などを柔軟に試したりもされます。
厩舎スタッフの皆さんもすごく優しくて、とても居心地がいいです。それだけに自分としてはレースで少しでもいい結果を残して、恩返しをしなければならないと思っています。
▲永野猛蔵騎手が所属する厩舎の伊藤圭三調教師 (c)netkeiba.com
【兄弟子】
直接的な兄弟子というのはいないのですが、菊沢一樹先輩や菅原明良先輩にはとくに良くして頂いています。
菊沢先輩は自厩舎の馬によく乗っている縁もあって、色々とアドバイスをしてくださいます。菅原先輩には競馬学校の頃からかわいがってもらっていて、すごく格好いいなと憧れています。
【自己PR】
どうやったら騎乗馬がベストパフォーマンスを発揮できるのかをよく考えて、その馬に合った騎乗というのを心掛けています。調教やVTRでしっかりと研究もしながら、一戦一戦を大切に乗っていきたいです。
【本人希望記入欄】
先生へ
見習い騎手の頃から本当に良くして頂いて感謝しています。調教や競馬のことなど、厳しさの中にも愛情のある指導をしてくださって、自分だけでなく先生のためにも頑張りたいという気持ちが強いです。デビューしてからもたくさんのレースに乗せて頂いてとてもありがたいです。
まだまだ未熟ですけど、もっとたくさん勉強して上手くなって、いい結果を残せるようになりたいと思います。これからもよろしくお願いします。
【師匠からの推薦文】
とても真面目な子です。しっかり挨拶ができて、受け答えもハッキリしているのがいいですね。
デビュー戦では強い馬に乗せてあげられたのもありますが、しっかりと結果を残してくれました。本人も相当プレッシャーがあったと思いますが、あれがその後の自信につながって、勝ち星を伸ばせているのではないでしょうか。ウチの厩舎での3勝はいずれも人気馬でしたが、そういう馬をきちんと勝たせるのも大切なことです。
これからも今のような礼儀や受け答えを忘れずに続けて、周囲から信頼されて、そして好かれるようなジョッキーになってほしいと思います。