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期待馬ニホンピロランドで4勝目!「今ならどんな競馬でもできる」

  • 2021年05月04日(火) 18時01分
ニホンピロランドで4勝目! デビュー当初から期待の大きかった馬が、いよいよ軌道に乗ってきました。今週の『太論』では、そのニホンピロランドの勝利と、日曜最終で3着したキタサンタイドーの天満橋Sを回顧。

土日ともに一鞍入魂でしたが、日曜日は最終レースまで「暇で仕方がなかった…」と小牧騎手。はたしてどう過ごしていたのか、プロとしての時間の使い方を明かしてくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

たまにはGIに乗りたいなぁと思いながら…


──土曜日の阪神8R(4歳上2勝クラス・ダ1400m)をニホンピロランドで勝利、おめでとうございます!

小牧 ありがとう。やっぱり勝つとホッとするね。ここ2走、ニホンピロランドには乗れていなかったから、余計にホッとしたわ。

──「もう戻ってこないかも…」とおっしゃっていましたものね。さっそくですが、レースを振り返っていただけますか?

小牧 スタートは普通に出たんやけど、最初にちょっと挟まれてね。

──そうでしたね。左右からギュッと。接触したことで、馬がエキサイトしたりしませんでしたか?

小牧 それは大丈夫やった。まぁでも、ある程度の位置を取りたくて、今回はちょっと出していったから。最近は前残りが多いし。

──挟まれた直後にすかさず内に切り替えて。あのあたりはさすがだなと思いました。

小牧 人気してた(福永)祐一くん(2着サンライズラポール)の後ろに入れたらいいなと思ってね。

──勝負どころでは、早めにムチが入っていましたが、あのあたりの手応えというのは?

小牧 思ったほど掛かっていくところがなかったし、2着の馬が強いと思っていたから、早く追いつこうと思って。向こうの馬は、ソラを使っていたしね。

──並ぶ間もなくかわしたと思いきや、福永さんの馬が盛り返してきて。最後は際どくなりましたね。

小牧 そうそう、危なかった(苦笑)。僕が並ぶまでは、ソラを使って遊んでいたんだけど。

──1勝クラスを勝ったのも阪神のダート1400mで、苦手な芝スタートだから逆に折り合いがついたとおっしゃっていましたが、今回もやはり芝スタートがプラスに働いたところはありますか?

小牧 いや、今回は関係なかったね。あのね、使っていくうちに折り合いが付くようになってる。前のように行かなくなってるわ。休み明けだけやね、ちょっと力むのは。いい傾向やね。

──次は3勝クラスに上がるわけですが、どんな手応えを持っていますか?

小牧 このあとは放牧に行くような話やったけど、今ならクラスが上がってもいい競馬ができると思うよ。

──伸びしろにつながるような課題はありますか?

小牧 今回でいえば、手前を替えなかったのがね、ちょっと残念やった。追い切りでも右が得意やねん。まぁ疲れたら替えるやろうけど、スムーズに替えることができるようになれば、もうひと伸びできると思う。あとは、今ならどんな競馬でもできると思うから、今度はもう少しいい位置で競馬をさせてみたいね。

──日曜最終(天満橋S・ダ1400m)のキタサンタイドー(3着)も見せ場十分でしたね。

小牧 初めて乗ったんやけど、乗りやすそうな馬だったので、思い切って乗っていきました。追い切りに乗った感じでも、調子が良さそうだったからね。もうひと伸びほしかったけど、ちょっとペースが落ち着き過ぎた。

──実際に操縦性の高い馬でしたか?

小牧 うん、思った通りやった。人間もやけど、馬ももうベテランやからね(笑)。1400mが合うし、これからもいいところがあると思うよ。タイミングが合えば、また乗せてもらえたらうれしいです。それにしても、最終の1頭だけっていうのはしんどいね。しんどいというか、1日が長いわ…(苦笑)。

──そういえば小牧さん、キタサンタイドーの返し馬で険しい顔をしていたような…。

小牧 そうやった? 確かに1頭だけやから気合いは入っていたけど……あ、きっと寒かったからや。日曜日はね、すごく寒かった。なんせ1日が長くてね。最終レースに向けて動けるようにしておかなアカンから、風呂に2回入って、風呂のなかで運動してたわ。急に激しい運動をするわけやから、肺も動かしておかなアカンしね。

──準備万端で挑まれたんですね。

小牧 うん。それにしたって、暇でしょうがなかった(苦笑)。そのぶん、レースをしっかり見てました。天皇賞は、ペースが速かったねぇ。動かん馬にとっては、ついて行くだけでしんどかったやろうな。

──早めにバテ始めた馬が多かったですものね。

小牧 そうそう。最後はバテ合いやったもんね。たまにはGIに乗りたいなぁと思いながら見てましたわ。

──ファンのみなさんも同じ気持ちですよ。ちょうどこんな質問がきていました。「小牧騎手が重賞を勝つシーンを心待ちにしているファンです。最近のお手馬で、重賞に出ても面白そうだなと思える馬がいたら教えてください!」

小牧 今の時点では、ニホンピロスクーロかな。これからどれだけ走るか、あの馬は楽しみが大きいね。今は放牧に出ているけど、6月くらいに帰ってくるらしいから、また一緒に頑張りたいね。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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