▲「すべては100%の状態で騎乗するため」 (提供:古川奈穂騎手)
左肩の治療に専念するため、4月28日から休業に入っている古川奈穂騎手。明日11日に手術をすることになりました。3月にデビューして6勝を挙げ、順調に来ている中での長期休養。どういう思いで決断に至ったのか? 古川騎手に今の率直な気持ち、そしてファンの皆様への思いをうかがいました。
(取材・構成=不破由妃子)
※このインタビューは電話取材で行いました
すべては100%の状態で騎乗するため
こんにちは、古川奈穂です。
みなさんすでにご存じかと思いますが、4月25日の騎乗を終えたところで左肩に違和感を感じ、その違和感を解消するために手術をすることになりました。
多くの騎乗依頼をいただき、ジョッキーとして充実した日々を送るなかでの休養ということで、当初は正直、迷いもありました。でも、多くの方の支えがあって成り立っている競馬という競技において、たとえほんの少しであっても、自分のパフォーマンスに不安を抱えたままで騎乗を続けるのはあまりにも申し訳ない…。やはり、ここは決断をするべきだと思いました。
矢作先生に相談をしたところ、「100%のパフォーマンスを発揮できる状態で乗るのが一番大事なこと。少しでも自信が揺らいだり、不安を感じるのであれば、100%に戻してから、もう一度チャレンジしてもいいのではないか」と、私の意志を尊重してくださいました。
また、ジョッキーからの視点でアドバイスをいただきたくて、厩舎実習の頃からお世話になっている中谷(雄太)さんにもお電話させていただいたのですが、「長い目で見たら、早い段階で違和感を取り除いたほうが、のちのちプラスになると思うよ」と背中を押してくださいました。
こうしてたくさんの方にご心配をお掛けしている状況ではありますが、私自身のなかでは、実はそこまで大きな決断だとは感じていません。すべては100%の状態で騎乗するため。とても前向きな判断をしたつもりです。
今後は、11日に手術、13日に退院して、一定期間の休養を経て、長いリハビリ生活に入ります。肩の骨を少し動かして外れないようにする手術なのですが、術後2日で退院できるように、大掛かりなものではないですし、治療自体には何の不安もありません。
リハビリも含めると少々長い休養にはなりそうですが、復帰した際には、今まで以上のパフォーマンスをお見せできるよう、しっかりとリハビリを行っていきます。そして、たくさんの騎乗依頼をいただけるような騎手になるための時間として、前向きな気持ちで過ごしていきたいです。
デビュー間もなくこのようなことになってしまい、応援してくださるファンのみなさまにもご心配をお掛けして申し訳ありません。少し先になるとは思いますが、リハビリを進める過程で、また明るいご報告ができたらいいなと思っています。
100%での復帰を目指して精一杯頑張りますので、これからも応援していただけたらうれしいです。