![細江純子](https://cdn.netkeiba.com/img.news/style/netkeiba.ja/image/column/HorseBody/181104_hosoe.jpg)
▲「みんなのKEIBA」など競馬メディアで活躍を続ける細江純子さん
ホース・コラボレーターとして「みんなのKEIBA」などに出演。パドック診断が好評な細江純子さんによる、日本ダービー出走予定馬の馬体診断。
昨日公開した有力馬10頭に加え、本日はエフフォーリア(美浦・鹿戸雄一厩舎 牡3)の特別編。本命馬の出来を、じっくりと解説します!
![エフフォーリア](https://cdn.netkeiba.com/img.news/style/netkeiba.ja/image/column/HorseBody/210525_1.jpg)
▲5月20日撮影
あれは確か、ワンアンドオンリー号で橋口弘次郎調教師悲願の日本ダービー制覇となった2014年のレース後の地下馬道でのこと。
瞳をキラキラと輝かせながら、騎手・横山典弘を憧れの眼差しで見ていた少年。
「僕も父みたいな騎手になりたい」
あれから10年もたたずして、皐月賞を制し、今、偉業を成し遂げようとしている横山武史騎手。22歳の彼が、無敗のかかる中、どんな騎乗をするのか? 非常に楽しみです。
さぁ、そのエフフォーリアですが、この4戦を振り返った上での馬体診断をしたいと思います。
まずデビュー時。
いかにも大型馬らしく、ユルサ溢れる体。まだ重心が前に落ちた状態で歩いており、体を持て余している状況でした。
しかしその一方で、可動域が広く、前肢と後肢がつく歩き。柔軟さを感じるものでした。
続く2戦目(百日草特別)、まだユルサを残しながらも、馬体のラインはスッキリと見せ、1戦目のダラダラとした常歩から、自ら前進気勢ある歩きをしており、速度もアップ。余分な脂肪が削がれ、動ける体になっていました。
そして1番驚かされたのは、3戦目(共同通信杯)。
2戦目のスッキリとしたラインから重厚感溢れる体へと変貌。重心も低くなり、一完歩一完歩の踏み込みに力強さを増していたのです。
そこから比較すると、前回時の皐月賞は、究極に仕上げていたのか?かなり削がれてスッキリとした体付きに。
当時は、個人的に重厚感ある作りが好きで、皐月賞当日は少し細いかな? と感じたところも。
正直、まだキャリア4戦ですし、重厚感のある作りの方が良いのか? それとも皐月賞時のようにスッキリとしていた方がいいのか? 迷うところです…。
ちなみに今回は、前回時に比べるとスッキリというより、共同通信杯に近い作りに思え、共同通信杯と皐月賞の間のような印象を受けます。
とは言え、相変わらず、前肢・後肢のポジションもよく、バランスのとれた窮屈さのない姿。肌を薄くみせ、重心も低く、力強さも健在です。
また皐月賞では、内で器用に立ち回っての勝利となりましたが、基本的には広々とした東京コースの方がストライドが生かされそう。
無駄のないローテと、2戦目での横山武史騎手がとったレース内容が、その後の3戦目・4戦目へと繋がっており、人馬のコンタクト力も信頼大。態勢は整っていると思えます。