一昨年はロジャーバローズが内枠を利して先行し、波乱の立役者に(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
過去5年、ダービーのトラックバイアスと馬場コンディションは以下の通り
2016年(勝ち馬:マカヒキ)
馬場コンディション「軽い」
トラックバイアス「超内有利・ 」
2017年(勝ち馬:レイデオロ)
馬場コンディション「稍軽い」
トラックバイアス「内有利・前有利」
2018年(勝ち馬:ワグネリアン)
馬場コンディション「軽い」
トラックバイアス「 ・前有利」
2019年(勝ち馬:ロジャーバローズ)
馬場コンディション「軽い」
トラックバイアス「内有利・前有利」
2020年(勝ち馬:コントレイル)
馬場コンディション「稍軽い」
トラックバイアス「内有利・ 」
馬場コンディションは一貫して「軽い〜稍軽い」の間。軽めの馬場コンディションで行われている。
過去5回のうち4回を「内有利」。3回を「前有利」と判定しているように内枠、内を通る馬。先行が恵まれやすいレース。
昨年は10番人気3着だったヴェルトライゼンデが3枠6番。1枠1番のサトノインプレッサも9番人気で僅差4着。
一昨年は単勝93.1倍で12番人気のロジャーバローズが1枠1番から先行し強気の早仕掛けで勝利。
ウマい馬券で公開した予想も的中することができた。
2018年も逃げたエポカドーロが2着。16番人気で3着だったコズミックフォースは4枠7番。内めの枠から先行していた。
先週日曜の東京芝は開催中は晴れていたものの、週中や前日の雨の影響が若干残った軽めの馬場コンディション。先行すると厳しく、後方待機馬が恵まれるトラックバイアスだった。
そして今週からはCコース替わり。
例年、Cコースになるタイミングでは内有利率が高まる傾向がみられる。ただし、今年は例年と比べ末脚の要求度が高い状況が続いている。今開催、2回東京開催で行われた芝重賞を振り返っても最初のコーナーを2番手以内で通過して3着内に好走したのは1頭のみ。Cコース替わりでもこの傾向が継続する可能性はある。
例年は内枠、内を通る馬。先行が恵まれやすいレースだが、今週も不安定な天気予報となっており、内を通ったり先行することがそれほど重要ではない状況や例年とは異なる馬場コンディションになることも考えられる。今年は例年以上に注意深く土曜のトラックバイアスを見極めたい。
現時点では例年通り、軽めの馬場コンディションで行われることを想定した推奨馬を挙げる。
今年の3歳世代でここまでに行われた芝1800m以上の重賞は荒れた芝の状態や雨、風などの影響をうけたレースが多かった。
今年のダービー出走予定馬のなかで、私が馬場コンディション「軽い〜稍軽い」と判定した芝1800m以上の重賞に出走したことがある馬は4頭のみ。
京都新聞杯のレッドジェネシス。青葉賞のワンダフルタウン。毎日杯のシャフリヤール、グレートマジシャン。
このなかで最もレースに価値があるのはレコード決着となった毎日杯で間違いなく、そのなかでもさらなる上積みを期待できるのがグレートマジシャン。
GIでも通用するだけの素質を見せているグレートマジシャン(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
グレートマジシャンの新馬戦は天皇賞秋当日の同じコース。トラックバイアス「外有利・差有利」と判定したレースで先行し、早めに抜ける形。基本的に新馬戦は前有利になりやすく、字面だけみればスローペースの上がり勝負で着差だけみればタイム差なしの辛勝。しかし、馬場状況的には外からスムーズに末脚を伸ばすことができた馬の方が恵まれていたため、トラックバイアスを考慮すると、着差以上に中身の濃い内容
印象的だったのが2戦目のセントポーリア賞。当時の東京芝も「外有利」になりやすい馬場状況。道中は我慢させて直線はスムーズに加速。新馬戦とは逆の馬場状況に合った競馬で完勝。スローペースながら勝ちタイムが速かったのはもちろん、グレートマジシャンの上がりは2位の馬を0.9秒も上回る33.3秒。非常に優秀な内容で、GIでも通用するだけの素質を示した。
前走の毎日杯は重賞初挑戦でセントポーリア賞に比べて1000mの通過が3秒近くも速い厳しい流れ。それでも勝ち馬とはタイム差なしの2着。
2戦目の内容からも道中はゆったりと運んで脚をタメたいタイプで、今回距離が伸びるのは歓迎。軽めの馬場コンディションであれば、ここでも十分にチャンスがある。
殿堂入り予想家となった馬場虎太郎の日本ダービーの予想はレース当日までにウマい馬券で公開!