
今年も例年通り波乱レースとなったラジオNIKKEI賞、11人気ワールドリバイバルが2着に入線し、3連複4万超、3連単は31万6180円の高配当となった(C)netkeiba.com
『ウマい馬券』で活躍するプロ予想家たちの“思考回路”に迫る「予想の頭脳」。今回は、荒れる3歳限定ハンデ戦のラジオNIKKEI賞を取りあげます。単勝1番人気が4.8倍という混戦模様の一戦を、はたしてどんなアプローチで攻略したのか。その“頭脳”に迫ります!
最初に紹介するのは、類い稀な勝負強さで“負けない女”の異名をとる山崎エリカさんです。まずは「昨年のこのレースで1番人気に支持されたパラスアテナのように、差し、追い込み馬が早めに動いて自滅し、結果、前と内が残るパターンも少なくありません」とレース傾向を分析し、逃げ、先行馬を重視することを主張します。
そこで注目したのが、11人気2着のワールドリバイバルでした。前2走のスプリングSと皐月賞では逃げて6、12着と凡走していましたが、3走前のあすなろ賞で「鞍上が抑えても抑えきれない手応えで、あっという前に1角で先頭に立ち、番狂わせの逃げ切りVを決めた」ことを評価。GI、GIIの厳しい競馬を連続して経験したことで、持久力が強化されての巻き返しの粘り込みに期待したのです。
そして「東京芝1800mの新馬戦を好位から最後まで減速することなく勝利」した内容にくわえ、「前々走では不良馬場の1勝クラスを好指数勝ち」を評価して、勝ったヴァイスメテオールにもしっかりと▲の重い印を打ちました。結果、ワールドリバイバルの複勝8.2倍に5,000円と厚く張りつつ、馬連115.3倍も1,000円的中。15万超の払い戻しとなったのです。予想結果は
こちら なお山崎エリカさんは、同日のCBC賞も、8人気優勝のファストフォースと2人気2着のピクシーナイトに〇◎を打ち、本命対抗で複勝と馬連のダブル的中を決めています。
こちら もうひとりは、「ラップギア理論」の岡村信将氏です。こちらは最初に「ここ数年の夏競馬を調査して気になったのは、どうも夏競馬全体の瞬発化が進んでいる」と指摘。そのため、ローカルの平坦小回り=消耗戦という図式はすでに成立しなくなっていて、「もはや瞬発力のない馬では通用しない重賞」になっていると近年傾向の変化を重視したのです。
ただし、「純然たる瞬発馬狙いという訳ではなく、瞬発ラップもこなせる兼用馬という形がベスト」ということで選んだのが、4番人気優勝のヴァイスメテオール。「同父(キングカメハメハ産駒)ユーキャンスマイルにも似た雰囲気を持つ馬で、ここを勝つようなら菊花賞でも有力候補に浮上してくる1頭」と強く推したのです。馬券は、ヴァイスメテオールの単勝7.8倍への1点勝負で的中でした。予想結果は
こちら 実力が突出した馬は不在で混戦の重賞は、やはり今年も波乱の決着となりましたが、ココで高回収を実現した2人はいずれも、徹底的な傾向分析から浮かび上がった鋭い見解を持っていました。