▲ミルコ騎手も「めちゃめちゃ強かった」と振り返るウィリンとのレース (撮影:下野雄規)
梅雨も明けいよいよ夏本番! 暑い日々が続きます。
今週は注目を集めた3日の新馬戦を中心に、7月に行われた3つのレースを回顧。圧巻の速さを見せたウィリンについては「スピードに乗った途端、出していったときと全然違う馬になってた(笑)」「ホントにあり得ない!」とミルコ騎手も興奮気味に…!
新馬戦に続いて手綱を取ったベルウッドブラボーや、期待しているというドゥラメンテ産駒・カメハメハタイムとの1戦も振り返ります。
(取材・構成=森カオル)
※このインタビューは電話取材で行いました
突き離す一方だった残り200m「ホントに持ったまま」
──7月の新馬戦では、ウィリン(7月3日・福島5R・芝1200m)が注目を集めましたね。圧巻のレースぶりでした。
ミルコ めちゃめちゃ強かった! 時計も速かったしね。競馬場が違うから比べていいのかどうかわからないけど、函館2歳Sより全然速かったでしょ?
──そうですね。ウィリンの時計が1分9秒1、函館2歳Sが1分9秒9ですから。近年の福島の2歳戦(芝1200m・良馬場限定)のなかでも、相当速い部類です。
ミルコ 今年、1200mを走った2歳のなかでは、一番強かったと思う。それに、ものすごく性格がいい馬です。
──あれだけのスピードを見せつけながら、力むところがまったくない走りでしたね。
ミルコ そうです、そうです。でも、返し馬では「どうかな?」という感じだった。おとなしかったけど、ちょっと硬い感じで、肩を全然使わなくて。僕、返し馬はいつもゆっくりいっているから、あのときも温まるまでじっくりといきました。ゲートの裏でもすごく落ち着いてましたね。スタートはちょっと出遅れた感じだったけど、二の脚がものすごく速かったです。
──促したのは、本当に最初の数歩だけ。
ミルコ そうでした。スピードに乗った途端、出していったときと全然違う馬になってた(笑)。でも、ちょっと小さい馬(418キロ)だから被されたくなくて、3〜4コーナーでちょっとずつペースを上げながら、「頑張れ、頑張れ」と思ってましたね。で、直線に向いてちょっと仕掛けたらすぐに反応して、残り200mでスクリーンを見たときには全然後ろがついてきてなくて。「これ楽勝! すごい!」と思った。
──残り200mは、ほとんど追わずに突き離す一方で。
ミルコ 全然追ってないよ。最後はホントに持ったまま。
──レース後のコメントでは、「あり得ない!」とおっしゃっていましたね。