世界的な高級リゾート地ドーヴィルを拠点とするフランスのセリ会社「アルカナ社」が、夏期限定で“フランス競馬”の魅力に迫る現地最新情報をお届けします。
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昨年、見事に栄冠を手にしたソットサス
1920年以降、毎年10月第一日曜日にパリロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞。今回のコラムでは、世界最高峰のレース・凱旋門賞を制したアルカナ・セール出身馬をご紹介します。
レース設立以来、アルカナ・セールの出身馬は、幾度となく凱旋門賞優勝の偉業を達成してきました。昨年、見事に栄冠を手にしたソットサスもその1頭です。
3歳時にG1ジョッケクラブ賞(仏ダービー)、4歳時にG1ガネー賞を制したソットサスは、ホワイトバーチファームの勝負服を身にまとったクリスチャン・デムーロ騎手を背に、第99回凱旋門賞優勝のタイトルを獲得しました。ドーヴィルから数マイルの所にあるモンソー牧場で生産されたソットサスは、17年のアルカナ8月1歳市場にて、ミシェル・ゾロロ氏(オーシャンブラッドストック)が34万ユーロで購買しました。
1993年の凱旋門賞を制したアーバンシーは、母として、ガリレオやシーザスターズら世界的な名馬を次々に輩出し、競走馬としての実績以上に繁殖としても大成功をおさめ、世界でも最高の名牝の1頭との誉れを授かるに至っています。エトレアム牧場で誕生したアーバンシーは、1990年の8月1歳市場出身馬です。
レース史上、凱旋門賞2勝をあげた馬はわずか8頭しかいません。2013年と2014年に2連覇を果たし、G1・6勝をあげたトレヴは、仏国の名門ケネイ牧場の生産馬です。2011年アルカナ・オクトーバー1歳市場出身で、後にカタールの王族シェイク・ジョアンが獲得し、3歳からシェイク・ジョアンの所有馬として出走していました。
また、エンリケ・サラソア氏の勝負服を背負ってG1サンクルー大賞やG2ニエル賞に優勝し、1996年の凱旋門賞で、先行して5馬身差圧勝という劇的な勝利をあげたエリシオは、1993年のドーヴィル・ディセンバーセール出身馬なのです。
凱旋門賞馬の原石が眠るアルカナ・セール。355頭の1歳馬が上場される8月の1歳市場(8月14日〜16日開催)は、見逃せないマーケットになることでしょう。上場馬のカタログは以下のリンク先からもご覧いただけます。