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【エルムS・レパードS予想】レース展開も注目! 非常に面白いダート重賞の追い切りを徹底解説

  • 2021年08月04日(水) 18時00分

前走からの上積みが大きい1頭とは!?


 今週はエルムS、レパードSのダート重賞が2つ。エルムSは函館競馬場でのレースになりますが、1週前追い切りは栗東で行っている馬もいますので、そちらを取り上げてみました。レパードSは2勝馬が抽選対象となるので、ここでは3勝馬を中心に取り上げました。

 エルムSは3勝クラスの馬も含めて、特別登録で20頭。なかなか盛況ですが、メンバーレベルもなかなか。レース展開も注目で、非常に面白いレースになりそうですね。

【エルムS/ウェスタールンド】

 前走は中間の調整を見ていても、少し重さを感じていましたが、レース当日の馬体重は+18キロ。主観的な見方ではありましたが、そこで感じた部分は間違っていなかったかなと思います。そこをひと叩きしての今回は、明らかに動きが軽くなっています。それが1週前追い切りの坂路のラスト1F12.1秒にも表れていたかなと思います。

 最終追い切りは函館ダートで行ったようですが、長めから時計を出せたようですね。1000万下の函館ダート1700mを勝った時の最終追いは函館Wでしたが、昨年のエルムSは最終追いがレースと同じ札幌ダート。そういった意味では、函ダでの追い切りは決して悪くないと思いますし、あとはどんな動きをしたのか、VTRを確認してみたいところです。

調教Gメン研究所

明らかに動きが軽くなっているウェスタールンド(7月27日撮影)


【エルムS/ヴェンジェンス】

 昨年6月以来のレースということで、6月下旬から栗東でびっちり乗り込み。週中は坂路、週末はCWという併用調教で仕上げてきました。2週前追い切りの坂路が4F52.2秒で負荷をかけて、1週前追い切りは輸送もあるからなのか、4F56.2秒と軽め。ただ、調教量を考えれば、これで十分といった気もします。

 現地で気になるとすれば、初めての最終追い切りトラック馬場。ただ、デビュー前の2週前追い切りはCWで課された経験があり、動きさえしっかりしていれば問題はなさそう。あとは過去に1年半ぶりの休養明けで7着に敗れた経験があるだけに、この休み明けはひとつポイントになりそうです。

【レパードS/ハンディーズピーク】

 3勝馬ではありますが、そのいずれも速い時計ではない点でまったく人気ないのかも知れません。最終追い切りに関しても、坂路でもCWでも勝っており、そういった意味では適応力の高い馬という判断ができます。

 この中間も坂路とCWの併用調教。中4週ですが、6本と追い切り本数は多く、休み明けで5本の追い切りしかなかった前走からの上積みは大。1週前追い切りがCW、最終追い切りが坂路というパターンは新馬と2勝クラスを勝った時と同じですし、調教内容としては高く評価できます。

調教Gメン研究所

調教内容は高く評価できるハンディーズピーク(8月3日撮影)


【レパードS/ホッコーハナミチ】

 3勝は中京、阪神、小倉。いろんな舞台で結果を出しているという意味では、今回が初めての新潟でもしっかり対応してくれるような気がします。それよりも、前走好走の反動が気になっていましたが、その点も中3週で4本の追い切りなら関係ないのかも知れません。

 1週前追い切りは坂路4F52.0秒で自己ベストタイの時計ですが、これが2F24.1秒、1F11.8秒。以前に自己ベストをマークした時は2F25.3秒、1F12.7秒ですから、前半と後半のバランスが今回の方が明らかに終いしっかりの配分。最終追い切りの4F時計が55秒台は前走と同じです。

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中3週で追い切り4本のホッコーハナミチ(8月3日撮影)


【レパードS/キャリアリズム】

 2勝馬ということで、抽選対象にはなりますが、netkeiba.comの予想オッズでは単勝1番人気(4日午前時点)の支持。中京での連勝、走破時計の速さが人気の要因だとは思いますし、逃げと先行で結果を出しているという脚質も魅力のひとつなのかも知れません。

 ただ、だからこそ気になるのは揉まれた時の懸念。普段の調教からチークピーシズを着用(通常は上からメンコで覆っている)しており、最終追い切りでもそれは確認していただけると思います。休み明けでも調教量としては十分だと思いますが、あとはレース展開。これに尽きると思います。

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休み明けでも調教量としては十分なキャリアリズム(写真手前、8月4日撮影)


◆次走要注意

・7/31 佐渡S【アナザーリリック】(1人/1着)

 中11週の休み明けでしたが、しっかりと乗り込まれていて、最終追い切りの動きも抜群の時計。結果を出して当然だと思いますが、今回は速い時計にも対応して勝てたところに収穫があったような気がします。今後、秋華賞を目指してくるなら、当然注目したい1頭です。

[メモ登録用コメント] [秋華賞]最終追い切りが南Wで併せ馬を追走して同入か先着なら馬券圏内

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝1200m>
◎最終追い切りが南Wで馬なりか強めでラスト1F最速ラップ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 8月1日の3歳未勝利が○◎○で3連複が955.4倍。3着が13番人気だったんですが、これは雨の影響で坂路のパワーが優勢になったことが要因だったかも知れません。今週末は未勝利の1鞍しか対象レースはありませんが、時計の出方を見て、◎か○の妙味を検討してみてください。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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