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【秋華賞予想】侮れない前走オープン3-5着組

  • 2021年10月12日(火) 12時00分

人気薄馬も△候補で魅力的


 秋華賞は前走大敗馬に厳しいレース。前走でオープンの6着以下だった馬は過去10年で[0-0-2-58]。3着に来たのは2013年のリラコサージュと2017年のモズカッチャンで、ともに春シーズンのオープン勝ちがあった。ただ、前走大敗でも秋華賞に出られるということは収得賞金を持っている=似たような前提の馬は多かったはずで、このグループを無理に掘る必要はない。

 前走大敗馬が苦戦しているということは前走好走馬がよく走っているということだが、前走1着馬や2着馬が強くて3〜5着馬が弱いかというとそうでもないのが不思議なところである。前走オープン1〜2着馬は[8-2-3-32]で複勝率28.9%。前走オープン3〜5着馬は[2-6-2-30]で複勝率25.0%。そこまで差がないわりに前者のほうが人気になるため、前者は複勝回収率が46%なのに対し後者は88%ある。

 本番に向けてあまり機能していなかったオープン特別時代の紫苑S組(勝ち馬は本番に出走してくるが3〜5着馬はあまり出てこない)が影響している面もあるが、そういった面を差し引いても前走オープン3〜5着組に注目する価値はある。過去10年のうち7回は該当馬が馬券に絡んでおり、16年は2・3着、19年は1・2・3着。10番人気馬が2頭、7・8番人気馬が各1頭絡んでいて配当妙味もある。

 前走オープン3〜5着組のうちキャリア10戦以上は11頭いて全滅なので、それをカットすると複回収率は121%だったということになる。

 今年は該当馬が3頭のみ。マリアエレーナはケフェウスSからという変則ローテのうえにキャリア10戦なので、ローズS3着のアールドヴィーヴルと紫苑S3着のミスフィガロの2頭が対象。ともに本命にするのはちょっと怖いが、△の候補として魅力的だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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