今年の天皇賞・秋は2016年に近い馬場コンディション?(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
今週からの東京芝はBコース替わり。例年の同時期開催の傾向からも、極端なトラックバイアスは発生しないだろう。
ただし、今年の東京芝は近年の同時期に比べると路盤の状態が良くはない。先週は金曜に降った雨の影響が残る状態だったこともあり、土日ともに馬場コンディションは「標準」と判定。「軽い」馬場が多い例年よりも馬場は重い。
一昨年の同時期、Aコース最終週となった10月19日(土)、10月20日(日)の開催でも金曜から土曜にかけての積算降水量が約57mm。ダートは「不良」発表でスタートしたように、先週に比べて非常に雨量が多かった。にもかかわらず、芝の馬場コンディションは「標準」と判定。日曜には「軽い」の馬場コンディションに回復していた。一昨年当時に比べると馬場が回復しにくい路盤だ。
今週はBコースに替わり、週末の天気予報も良好だが、劇的な改善はなさそう。先週と大差ない「標準」な馬場コンディションが想定される。超高速馬場にはならないだろう。近年の天皇賞・秋のなかでは2016年当時と近い馬場コンディションになりそうだ。
2016年の天皇賞・秋は馬場コンディション「標準」。トラックバイアスは「外有利・ 」と判定。勝ったモーリスは5枠。7番人気2着のリアルスティールは7枠。6番人気3着のステファノスは8枠。リアルスティールとステファノスは上がり1位。1枠から逃げた2番人気のエイシンヒカリは12着に惨敗したように、内を通るアドバンテージがなく、末脚の要求度が高い馬場。
東京芝2000mはスタートからコーナーまでの距離が近いコース構造もあって内枠、内を通るほうが有利になりやすいのは間違いない。だが、ここ数年は馬場状況次第で必ずしも外枠が不利になるとは限らない。
今秋開催の東京芝2000m(新馬戦除く)でも、連対した12頭のうち7頭が6枠より外枠。また、6枠より外から連対した7頭のうち5頭は上がりが2位以内。2016年の天皇賞・秋もそうだったように、末脚が決まりやすい馬場状況になれば、外枠の方がスムーズに差しやすい。末脚のしっかりしたタイプ、なかでも外枠に入った馬を積極的に狙いたい。
軽めの馬場で見直したいコントレイル(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
コントレイルの前走大阪杯はトラックバイアス「 ・前有利」。当日の雨量が多く、重い極悪の馬場コンディションになり、直線で脚を使うことが難しい状況だった。
過去の戦歴を振り返ると、着順自体は安定しているが、重めの馬場コンディションになるとパフォーマンスは落としている。これまで9戦のうち馬場コンディション「軽い〜標準」の間で出走したのは新馬戦、東京スポーツ杯2歳ステークス、ダービー、神戸新聞杯、ジャパンカップの5戦。ジャパンカップ以外の4戦は楽勝。
ジャパンカップは敗れた相手が軽めの馬場コンディションでは歴代最強レベルのパフォーマンスを発揮していたアーモンドアイ。この敗戦は仕方がない。馬場コンディションの悪化がない限り、好走できる。
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