▲ダノンキングリーと川田将雅騎手(撮影:下野雄規)
今回が「VOICE」の年内最終更新。12日に行われた香港国際競走の回顧を、23日24日の2日連続でお届けします。
香港カップではラヴズオンリーユーを見事勝利に導いた川田騎手ですが、その2時間前に行われた香港スプリントで、4頭が絡む落馬事故が発生。
ピクシーナイトの福永騎手が落馬、川田騎手は落馬こそ免れたものの大きな影響を受けました。前編ではこの香港スプリントと、香港マイル(ダノンキングリー)を振り返ります。
※このインタビューは電話取材で実施しました
(取材・構成=不破由妃子)
ああいう事故は誰も避けようがない
──川田さん、お帰りなさい。本来ならば、手放しで「香港カップ優勝、おめでとうございます!」と言いたいところですが…。大変な一日でしたね。
川田 2019年のJBCを思い出しました。あのときもGIがたくさん組まれている日の一発目(レディスクラシック)で戸崎さんが落馬して…。心境としたら、あの日と似たような感じでしたね。
──今回は勝負どころ、しかも目の前で起こったアクシデント。怖い思いをしたでしょう。
川田 怖い思いをするのは慣れていますから。でもやっぱり海外ですしね。
──香港マイル、香港カップと2つのレースが控えていた。川田さんの精神的なダメージが気になっていました。
川田 もちろん、そのあとのレースを普通の精神状態で迎えることは難しかったです。でも、仕事ですから、そこは切り替えないと。難しいとか言っている場合ではないので。
──巻き込まれていても何ら不思議はない状況でした。
川田 スマッシュが飛んで回避してくれました。
──あの瞬間、川田さんが何かを判断する余地はあったのでしょうか。