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【東京新聞杯予想】流れをつくる馬がいると簡単には差せない芝状態

  • 2022年02月05日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。


 土曜は中京や小倉では雪が降る時間帯もあったが、東京は今週も安定した天候。先週土曜、日曜に続いて、芝コースは良馬場で開催された。

 先週は土曜11R・白富士S(芝2000m)を制した1番人気ジャックドールが1分57秒4の好時計。実は先週の芝競走10鞍は「全て3番人気以上」の馬が勝ったように、底力が問われる力通りの決着だった。土曜5日の芝競走も、とにかく人気上位が強かった。芝6鞍の勝ち馬の人気は「1番人気、2番人気、1番人気、3番人気、1番人気、2番人気」。依然として、今開催の東京芝競走では4番人気以下の馬は優勝していない。

 10R・テレビ山梨杯(芝1400m)は離れた2番手から伸びた1番人気ウインシャーロットが1分20秒5の好時計勝ち。このレース、逃げたグレイテスト(14着)が前半3F33秒8とかなり速いペースで飛ばした。勝ったウインシャーロットはグレイテストを早めにかわして押し切る強い内容。前でレースをつくる馬に底力があると、簡単には差せないのが今の東京の芝ともいえる。

 ただし、土曜5日の全体を通して見ると、決まり手はバラエティーに富んでいた。芝競走6鞍の勝ち馬の最終4コーナーの位置は「10番手、1番手、15番手、12番手、2番手、8番手」。逃げ切りもあれば、後方からの一気差しもあった。4コーナー8番手以下から勝った4頭は、いずれも上がり3F33秒台。前開催の中山と違って、東京らしい瞬発力勝負も随所に見られる。ちなみに優勝馬6頭の父はディープインパクト(2勝)、キタサンブラック、モーリス、スクリーンヒーロー、ハーツクライ(各1勝)だった。

 東京新聞杯の土曜の上位人気3頭はファインルージュ、カラテ、イルーシヴパンサーが形成。1、2、3番人気が強い今開催の傾向からすると、この3頭から優勝馬が出ることになるが、果たしてどうか?

 時計的には土曜7R・1勝クラス(芝1600m)を勝った1番人気レフトゥバーズが1分33秒3。時計が出る今の芝状態から、重賞の東京新聞杯なら「1分32秒台前半」は確実に出る。重馬場だった14年ホエールキャプチャ(4コーナー10番手)を除けば、東京新聞杯の過去10年の優勝馬では9頭が「最終4コーナーで7番手以内」にいた。今年の東京新聞杯は、顔触れ的に乱ペースは考えにくい。勝つには「中団より前」が理想の位置かもしれない。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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