▲加矢太騎手が障害専門騎手になったきっかけは…?(撮影:桂伸也)
3年連続障害リーディングの森一馬騎手(29)と、馬術競技のチャンピオンから転身した小牧加矢太騎手(25)との対談。一馬騎手は今週末の中山グランドジャンプに、ケンホファヴァルトで挑みます。その騎乗に是非ご注目ください!
さて、今回のテーマは加矢太騎手が障害専門の騎手になるまでの、波乱万丈の人生について。一度は完全にあきらめた騎手の夢。時を経て、その道に再び立つことになったのには、父・太騎手の策略が?!
(取材・構成=不破由妃子)
太「あいつ、なんで障害を飛んでるんやろ」
佑介 加矢太くんは、いつから馬に乗っていたの?
加矢太 小学6年生のときから始めて、本格的に乗り出したのは中学に入ってからですね。ジョッキーになりたくて栗東トレセンの乗馬スポーツ少年団に入ったんですけど、騎手の息子はどうしても目立つから、その前にある程度は乗れるようになっておかないとということで、京都の宇治にあるカシオペアライディングパークで乗馬を始めたのが最初です。
──その後、中学を卒業する年にJRAの競馬学校を受けて。
加矢太 はい。1年目は不合格で、2年目も一次試験までは受けたんですけど、二次試験の前に心身ともに断念したんです。
佑介 やっぱり体重?
加矢太 そうです。どう考えても不可能というくらい、規定体重より重かったので。頑張って絞ったりもしましたけど、もう心身ともに限界でした。
佑介 当時から背が大きかったの?
加矢太 さすがに170cmはなかったですけど、それに近いくらいはありましたね。
佑介 それはきつい…。今はちょっと変わっているけど、俺たちの頃なんて、試験を受ける時点で43キロ以下じゃないとダメだったもんなぁ(現在は、中学を出たばかりの受験者は45キロ以下が応募資格)。俺なんて、入学時点で149cmやったもん。
▲「俺たちの頃なんて、43キロ以下じゃないと…」応募資格から狭き門の競馬学校(撮影:桂伸也)
一馬 そうなんですか!?
佑介 うん。それでも42キロくらいあってギリギリやったよ。みんなむちゃくちゃ小さくて、170cm近くある子なんていなかった。やっぱり