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時代を作り、日本競馬を変えた偉大な血──競走馬の変化から辿るサンデーサイレンスがもたらしたもの【In the brain】

  • 2022年05月05日(木) 18時02分
VOICE

▲サンデーサイレンスにより、競馬、競走馬はどう変わったのか(撮影:福井麻衣子)


「前進気勢」や「機動力」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? いまの日本競馬において、競走馬に備わっていてほしい能力だといいます。

川田騎手がデビューして18年、その間にも競馬は変化してきました。勝つために必要なこと、しなければいけないことも変わってきているそうです。

今回は、大種牡馬サンデーサイレンスにより、競馬自体がどう変わり、競走馬そのものがどう変わったのか、川田騎手が感じているところをお話します。

(取材・構成=不破由妃子)

最後の直線だけでは勝てない、レース全体で“競馬”を


 競走馬を語るとき、最近よく使われるのが、「前進気勢」や「機動力」といった言葉。レース後のコメントや予想紙などで、ファンのみなさんも目にしたことがあると思います。よく考えたら、僕がデビューした頃にはほとんど使われていなかった言葉たちであり、20年近くの時間のなかで、レース内容が変わり、調教内容が変わり、なにより競走馬自体が変わってきたことで、普通に用いられるようになりました。

 では、なぜ日本の競走馬は変わったのか。なぜ「前進気勢」や「機動力」という言葉が自然と使われるようになったのか。今回は、僕が18年間で実感してきたことを通して、このテーマを掘り下げてみたいと思っています。

 僕がデビューしたのは

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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