▲キーファーズ松島正昭代表の特別インタビュー (撮影:桂伸也)
いよいよ今週末に迫った日本ダービー。ドウデュースを所有する、キーファーズ松島正昭代表の特別インタビューを4日間連続でお届けします。
友達として関係性を築き、その後馬主とジョッキーという関係に変化した松島オーナーと武豊騎手。松島オーナーの馬主生活に“武豊”は必要不可欠な存在。それゆえ「武騎手が引退したらキーファーズも解散」と心に決めていると言います。
この言葉に込められた思いとは? そして、すでに動き出しているという次なる夢とは?
(取材・構成=不破由妃子)
次なる夢は前田幸治オーナーのように…
──ここまでお話を伺っていて、松島オーナーと武豊さんの関係性からは、お互いへの強いリスペクトを感じます。人間性に共鳴し合ったといいますか。
松島 豊くんの場合、若い頃から人が自然と寄ってくる環境だったわけじゃないですか。そのなかで、いいことも悪いこともたくさんあったと思うんです。人ってね、なかなか難しいものだから…。
──以前、武さんにお話を伺った際「成績が落ちたとき、蜘蛛の子を散らすように周りから人がいなくなった」とおっしゃっていました。ああ、武さんのほどの人でも、そういう思いを経験されたんだなって。
松島 そういうことがあったから、僕のような人間の必要性を感じて、信頼度が増したのかもしれませんね。
僕もけっこう大きな会社をやらせてもらっていますけど、やっぱり大事なのは“人間”じゃないですか。今、社員が1000人くらいおるけど、みんな家族だと思っているから、儲かればみんなに還元していく。そうやってやってきて、人と人とのつながりの大切さは身に沁みてますからね。
でも、スポーツ選手というのは、そもそも人に対する興味があまりないと思うんです。なぜなら、自分から興味を持って近づいていかなくても、みんなが勝手に寄ってくるから。ある意味、僕とは正反対の立場ですから、面白いものですよね。
馬主とジョッキーとしてじゃなくて、まずは友達として関係性を築けたのがよかったのかもしれません。友達がたまたま馬主になったというね。そういうケースもなかなか珍しいと思うけど。
──武さんが引退されたら、キーファーズも解散する…なんていう発言も取り上げられていますが、それは本当ですか?