昨年はザダルが優勝(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
先週、東京芝のメインレースとして行われた安田記念は、軽い馬場。前半3Fの通過が34秒7。5Fの通過が58秒7のスローペースだったが、二桁位置取り馬がワンツー。今春の東京芝は、路盤の状態が良く、乾いていれば末脚の能力で決まるトラックバイアスが常に発生していた。
当コラムでは、今季の東京芝は末脚が決まるトラックバイアスであることを終始指摘した。データが揃ってからでは遅いのだが、開催終盤でデータが揃ったことで、トラックバイアス分析の正しさも証明された。
2018年以降、2、3回東京開催の芝重賞における最初のコーナー5番手以内通過馬を年別に集計したものが以下。
例年と比較して先行馬の期待値が極端に低い。複勝期待値は過去最低だ。
今までは内を通る馬、先行が有利になりやすかったダービーでも今年は二桁馬番から二桁位置取りで通過した馬がワンツー。同じく二桁位置取り馬がワンツーした先週の安田記念も前半5F通過で同程度のスローペースだった2016年は逃げた馬が1着。2番手通過馬が2着だった。
この事からも、今の東京芝は、過去とは大きく馬場の造りが変わったと判断できる。そして、この傾向は昨年から始まっていた。(そのことも常にコラムで書いている)エプソムカップも一昨年までの傾向は無視するべきだ。
昨年のエプソムカップはトラックバイアス「超外有利・差し有利」と判定。二桁位置取り馬が3着までを独占。7枠より外のワンツーだった。今年も「軽い馬場」で行われれば、そうなる可能性が高い。ただし、問題は、梅雨時期であること。開催中に雨が降り続ければ、傾向は変わる。
現時点では、先週までのトラックバイアスが維持されると仮定した上で、推奨馬を挙げる。ジャスティンカフェは二桁位置取りからの差し切りで2連勝中。どちらの内容も非常に優秀で、重賞でも通用する能力を秘めている。
二桁位置取りで2連勝中のジャスティンカフェに注目(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
一貫して1600mを使われてきたが、道中でタメをつくることによって末脚を引き出すタイプ。重賞のメンバーに入って速いペースの1600mよりは、ペースが緩む1800mの方が合う。
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