▲先日東京競馬場でデビューしたジャッドノワール(ユーザー提供:はあちゃまさん)
先週はミラクルスターとともに、移転後初めて名古屋競馬場に参戦した小牧騎手でしたが、残念ながら6着という結果に。「人気していたのに、申し訳ないことをした…」と意気消沈も、東京デビューとなったジャッドノワールは思った以上に好感触だったよう。「やっぱり東京(競馬場)はいいね」と小牧騎手。日曜日の寄り道エピソードも明かしてくれました。
(取材・文:不破由妃子)
※このインタビューは電話取材で実施しました。
東京でも「コマキー!」っていう声援が聞こえたわ
──先週は水曜日が名古屋、土曜日が中京、日曜日が東京と忙しい1週間でしたね。
小牧 うん。有意義な1週間やったね。
──新しい名古屋競馬場はいかがでしたか?
小牧 建て替えただけあって、すごくきれいになってたわ。スタンドは小さいんやけど、施設はむっちゃきれいで馬場も大きい。あのきれいな馬場で、スカッと勝ちたかったんやけど…(6月8日・名古屋10R・名古屋CCピーチ賞・ミラクルスター3番人気6着)。『太論』で「いいところがあると思う」って言っちゃったからか、思ったより人気してたね。最初のうちは、ずーっと1番人気で。『太論』のせいかなぁなんて、下見所で考えてたわ。
──3〜4コーナーで狭くなって手綱を引くシーンがありましたね。その影響もあったのでは?
小牧 いや、こっちが下がったから狭くなってん。あそこで下がるようじゃダメやわ。外から自分の競馬に持ち込んで楽だったはずなのに、3コーナーでもうかわされてしまって。勝てるかなと思っていたぶん、下がってしまったときにはホンマにガックリきた。トップスピードがちょっと足りないんやね。人気していたのに、申し訳ないことをしてしまったわ。
──ほろ苦い弥富デビューになってしまいましたね。「名古屋まで応援に行きました!」というメッセージもきていましたよ。
小牧 ホントに申し訳ない。東京でもね、「コマキー!」っていう声援が聞こえたわ。うれしいもんやね。久しぶりに東京(競馬場)の雰囲気を味わえたのもよかった。やっぱり東京はいいね。ジャッドノワールも、思ったより頑張ってくれた(6月12日・東京5R・2歳新馬・10番人気9着)。
──好スタートからスッと好位を取れて。
小牧 スタートはいい馬なんですわ。出てからがね、ついて行けへんかもしれんなと思っていたんやけど、思ったよりいい手応えで回ってくることができた。調教よりレースに行ってよかったね。でもまぁこれからや。まだ馬が全然できていないから。
──432キロでの出走。小柄な馬なんですね。
小牧 いや、小さくないんやけどなぁ。背が高くて、460キロくらいありそうな体やから。痩せているわけではないんやけど、当日までにだいぶ減ったんやと思うわ。なんせもう少し幅が出なアカンね。今後はちょっと放牧を挟んで、成長を促してから再スタートになると思う。思ったより頑張れそうだし、次が楽しみになったわ。
──久々の東京遠征でしたが、真っ直ぐに帰ってきたんですか?
小牧 ちょっとだけ寄り道をしました。ラーメンを食べたくて。
──ラーメン!?
小牧 うん。土曜の10R、日曜の新馬と、久しぶりに54キロに乗ったでしょう。いつもより減量がきつくて、先週はほとんど食べられへんかったから、無性にラーメンが食べたくなって。食べるのを我慢したあとって、いつもラーメンが食べたくなるねん。東京に向かう新幹線のなかなんて、食べることばっかり考えてた(笑)。で、日曜日の帰りにね、国分寺駅で降りてラーメン屋を探していたんやけど、歩いているうちに急に雨がバーッと降り出して。あきらめて駅に戻って、東京駅まで我慢しました。
──もしかして、東京駅のなかにある東京ラーメンストリートに行きました?
小牧 そう! 待ち望んだラーメンやったのに、もうひとつやった(苦笑)。
──それは残念(笑)。さて、4カ月半ぶりの実戦となったニホンピロランドは9着(6月11日・中京10R・清洲S・15番人気)。
小牧 直線でちょっと窮屈なところに入ってしまった。それに、3勝クラスの相手はやっぱり手強いねぇ。もうちょっとここで揉まれる必要があるかもしれん。速い時計のなか、頑張っているけどね。
──とはいえ、これまで休み明けは一度も走っていませんし、明らかに使いつつ良くなるタイプで。
小牧 そうなんやけど、先週も話したように、今回は仕上がってはいたよ。久しぶりにうるさいくらいに気合いが入っていたもん。それでも使いつつのタイプなのは間違いないし、差がないことはわかっているから、この馬も次に改めて期待やね。
(文中敬称略)