ダート直線距離はほとんど同じだが…
エルムS登録馬のうち、前走函館ダート1700m出走馬は8頭。この函館ダート1700m→札幌ダート1700mというコース替わりは、エルムSに限らずあらゆるクラスでたくさん出てくる。
ローカル1700mという共通項はあるが、この2コースは若干ニュアンスが異なる。額面上のダート直線距離は函館260.3m、札幌264.3mでほとんど同じなのだが、札幌のほうがコース形態が丸っこい。そのぶん3〜4角で捲る馬や早めに前を捕えにいった好位の馬がスピードを殺さず直線に入れる。その効果があるぶん、逃げた馬や2〜3番手の馬が函館ほどは粘れない。
2012年以降、単勝50倍未満の馬について2コーナーの通過順を基準にすると
函館のほうが前付けできる馬のアドバンテージが大きく、そのぶん札幌のほうが差し・捲りの届く確率が若干高い。平均出走頭数の違いはほぼ無視できるレベルだ。
誤解しないでほしいのは、札幌においても逃げ・先行できた馬の成績は十分に良いのである。函館よりはその程度が減退するという話。前走のパフォーマンスを評価する際にはそのあたりを少しだけ微調整したい。これはエルムSよりもひょっとすると条件戦で生きるかもしれない。