世界的な高級リゾート地ドーヴィルを拠点とするフランスのセリ会社「アルカナ社」が、夏期限定で“フランス競馬”の魅力に迫る現地最新情報をお届けします。
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凱旋門賞連覇の名牝トレヴもアルカナ1歳セール出身
パリロンシャン競馬場で毎年10月の第一日曜日に開催される凱旋門賞は、各国からトップクラスの競走馬たちが参戦する世界最高峰のレースとして知られています。凱旋門賞は、日本でも知名度や人気の高いレースで、過去には、エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルといった日本のトップホースたちが挑み、2着という素晴らしい実績を残してきました。
今年は、ドウデュース、ステイフーリッシュ、タイトルホルダー、ディープボンドの4頭が出走の意思を示しており、日本馬初の凱旋門賞制覇に向けて、期待が大きく膨らんでいます。
1920年に創設されて以来、多くの名馬たちが凱旋門賞のタイトルを手にしてきましたが、アルカナセール出身馬たちの中でもこの偉業を達成した馬が数多くいました。たとえば、ホワイトバーチ・ファームが所有し、フランスのジャン・クロード・ルジェ調教師が手掛けたソットサスは、3歳時にジョッケクルブ賞(仏ダービー)を制覇。そして4歳時にG1ガネー賞に勝ち、4歳秋に第99回凱旋門賞を制覇しました。
ドーヴィルに近いノルマンディー地方のモンソー牧場で生産されたソットサスは、2016年のドーヴィル1歳セールにおいて、34万ユーロでミシェル・ゼロロ氏(オーシャニック・ブラッドストック)に購買されました。今年のドーヴィル1歳セールには、モンソー牧場から37頭の1歳馬が上場される予定で、そこには、ソットサスの全弟(父シユーニ、上場番号154番)も含まれています。
過去に凱旋門賞を連覇した馬はわずか8頭しかいません。そのうちの1頭が、カタールの王族シェイク・ジョアン殿下のアルシャカブ・レーシングが所有していたトレヴで、同馬は2013年と14年の凱旋門賞を連覇した他、通算でG1・6勝をあげました。今年のドーヴィル1歳セールには、トレヴの半弟(父アンテロ、上場番号171番)が、ケネイ牧場からの上場馬にラインナップされています。トレヴ自身もケネイ牧場で生産された2011年のアルカナ・10月1歳セール出身馬です。
また、1993年の凱旋門賞を制したアーバンシーは、華々しかった競走生活が終了した後に繁殖入りし、ガリレオやシーザスターズといった世界的名馬の母となりました。エトレアム牧場で生産されたアーバンシーもまた、1990年のドーヴィル1歳セール出身馬です。そのアーバンシーと同じ牝系出身なのが、上場番号202番の牝馬です。ルヴィエール牧場から上場される同馬は、父がウートンバセット、母がブラックタイプを獲得したアンビヴァレンスです。
1996年の凱旋門賞においては、エンリケ・サラソラ氏が所有し、エリー・ルルーシュ調教師が管理するエリシオ(当時3歳)が、5馬身差圧勝という劇的な勝利をあげました。エリシオもまた、ノルマンディーにあるルヴィエール牧場で生産され、1993年12月のドーヴィルセールで落札された馬です。ルヴィエール牧場からは今年、16頭の1歳馬が上場される予定です。
8月13日から3日間わたって開催されるドーヴィル1歳セールに上場予定の304頭から、未来の凱旋門賞馬が何頭誕生するのでしょうか。今年のマーケットも見逃せません。ぜひ、アルカナ社のウェブサイトからドーヴィル1歳セールのオンラインカタログをご覧ください。
アルカナ・ドーヴィル1歳セールのカタログは
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