▲SNSで話題になったYogiboでリラックスするアドマイヤジャパン(提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム)
今月の初め、株式会社Yogiboと広告出演契約を締結した元競走馬のアドマイヤジャパン。契約料はニンジン12年分という大型契約にSNSを中心に大きな話題を呼びました。今回はアドマイヤジャパンが乗馬として余生を過ごすYogiboヴェルサイユリゾートファーム代表の岩崎崇文氏にインタビュー。
アドマイヤジャパンは父サンデーサイレンス、母ビワハイジという超良血馬で、現役時代は重賞を1勝、GIでも2度馬券内に入るなど大舞台でも活躍しました。そんなアドマイヤジャパンが牧場にやってきた際の暴れ馬エピソードや、好意を寄せる馬への行き過ぎたアプローチなど、Yogiboで寝るだけじゃない普段の可愛い様子を伺いました。
(取材・文=虎井華)
アドマイヤジャパンはどんな種類のYogiboでも寝てくれる
──YogiboのCMでも話題のアドマイヤジャパンですが、繋養先から移動してきて牧場に仲間入りしたのはいつですか?
岩崎 2019年の7月です。
──今はYogiboを枕に寝ていたりしていますが、最初はどんな感じの馬だったのでしょうか?
岩崎 めちゃくちゃうるさかったです。当時はまだ去勢はしていなかったこともありますが、これは大変な馬が来てしまったと思いました。
──例えばどんなところがうるさかったのですか?
岩崎 立ち上がって人間を叩こうとしていました。人を殺しにくるのかと思いました(笑)。
──それはわざとやっているという感じでしたか?
岩崎 そう感じました。
▲初めて来た際は人を標的にするほど暴れ馬だったそう(写真は05年日本ダービー出走時・撮影:下野雄規)
──その大変な馬を乗馬にリトレーニングしたわけですが、経緯を教えてください。
岩崎 まだ17歳でしたし、名馬に乗れたらファンの方が喜んでくださるのではないかと考えました。
──リトレーニングから戻ってきて変化はありましたか?
岩崎 結構大人しくなっていました。ただ手入れの時はうるさいです。蹴りはしないですけど、噛みつこうとしますね。でも許容範囲ですよ。乗馬クラブにいるちょっとうるさい馬という感じだと思います。
──ジャパンの好きなものを教えてください。
岩崎 レディ(スカーレットレディ)が好きです。
──牝馬もいる大きな放牧地にジャパンを入れたのは、何か理由はあるのですか?
岩崎 リトレーニングも終わってだいぶ落ち着いてきたので、いけるのではないかと。馴染むのも早かったです。
──他にも放牧地には馬がいますが、ジャパンが好きなのはレディだけですか?
岩崎 そうですね。ジャパンはレディのストーカーです(笑)。
▲アドマイヤジャパン(前)とスカーレットレディ(奥)(提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム)
──レディはどうなんでしょうか?
岩崎 レディはジャパンじゃなくても、誰でもいいよというタイプの馬です(笑)。レディは平和主義なのだと思います。
──ジャパンの嫌がること、嫌いなことはありますか?
岩崎 他の馬がレディに近づくのが嫌みたいで、怒って追い払いに行きますよ。
──毎日どのような生活を送っているのでしょうか?
岩崎 放牧したり、曳き馬でお客様を乗せています。
──CM効果もあって、ジャパンの曳き馬は大人気なのではないですか?
岩崎 はい。最近ジャパンの負担を軽減するために、例えば朝はジャパン、昼はヒルノダムール…というふうに時間帯で分けています。
※曳き馬ではアドマイヤジャパン、ヒルノダムール、ビービーガルダンに乗れる
──放牧地にYogiboを置いてみたきっかけは何だったのですか?
岩崎 Yogiboと馬を組み合わせて何かをしないといけないかなと思いまして…。それで放牧地で座るような感じで寝ているジャパンのそばにそっと置いてみたら、そのまま寝てくれました。完璧なリアクションしてくれた! と思いました(笑)。
──気持ち良さそうに見えますけど、時間にしてどのくらい枕にしていたのですか?
岩崎 2、3分かはあんな感じだったと思います。地面に座っているところに持っていけば、他の種類のYogiboでも寝てくれます。
──ジャパンの他に寝てくれる馬はいましたか?
岩崎 アニバーサリーはやりましたね。でも1番寝てくれるのは、ジャパンです。
▲Yogiboでリラックスするアニバーサリー(提供:Yogiboヴェルサイユリゾートファーム)
──CMの反響はありましたか?
岩崎 来場者数が増えました。車が停まり切れないくらいの時もあります。
──ジャパンの他にも寝てくれる馬がいると、牧場もYogiboももっと盛り上がるかもしれないですね?
岩崎 はい。他の馬でも試してみようと思っています。
(文中敬称略)