▲帯同馬マイラプソディの役割を友道師に伺う(撮影:平松さとし)
ドウデュースの凱旋門賞挑戦へ向け、帯同馬として一緒にフランスへ渡ったマイラプソディ。 実は深い繋がりがあるというドウデュースを全力でサポートする帯同馬マイラプソディにスポットを当てます。
日本馬の海外遠征には帯同馬がつくことが多いですが、そもそも帯同馬にはどんな役割があるのでしょうか? マカヒキでの挑戦から得た教訓など、普段は語られないその大事な役割を管理する友道師に伺い、フランスで過ごす2頭の状態に迫ります。
(取材・構成:平松さとし)
「こうしてリラックスしていられるのも、マイラプソディがいてくれるお陰です」
現地時間9月7日の朝。フランスのシャンティイにあるエーグル調教場にドウデュース(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)の姿があった。10月2日に行われる凱旋門賞(G1)へ向け、この週末の9月11日にはニエル賞(G2)を目指す日本ダービー馬。シャンティイで、彼に常に寄り添うようにして歩く馬がいた。
マイラプソディ。
ドウデュースより2歳年上のこの馬は、同じハーツクライの子供で、オーナーも同じキーファーズ。管理するのも同じ友道康夫調教師。凱旋門賞を目指す相棒をサポートする、いわゆる“帯同馬”だった。
「ドウデュースは少し寂しがり屋の面があります。だから、普段から知っている仲間がいてくれるだけで落ち着きぶりがまるで変ってきます。マイラプソディはいてくれるだけで仕事になっているんです」
▲写真手前がドウデュース、奥がマイラプソディ(撮影:平松さとし)
そう語るのは友道調教師だ。聞くと、栗東トレセンでも2頭は近くの馬房に入れられているという。
実際、フランスの調教場でみるドウデュースは落ち着きを払い、3歳馬とは思えないほど堂々としていた。調教中には何度もいなないたり、啼いたりするシーンがあったが、それについても友道調教師は次のような見解を述べた。