【神戸新聞杯予想】ダービー5着は額面以上に中身あり
孫世代で急上昇見せるクロフネの血
馬場の回復は早い。重馬場にも不安は少なかったが、日本ダービーを2分22秒8で乗り切っているプラダリア(父ディープインパクト)を中心にしたい。日本ダービーは5着(5番人気)に完敗だったとはいえ、2分22秒8は歴代の日本ダービー勝ち馬の4番目に相当する快時計であり、高速の芝だったことを考慮しても中身は濃い。
終始好位の5-6番手を追走した自身の前後半バランスは推定「1分12秒2-1分10秒6」。流れに乗って上位に入線したのは3着アスクビクターモア(セントライト記念0秒0差2着)と、5着のこの馬だけであり、恵まれての好走ではなかった。
セントライト記念で頭角を現したのは、母の父クロフネ譲りの芦毛馬ガイアフォース(父キタサンブラック)だった。神戸新聞杯には種牡馬クロフネの血を持つ馬が4頭もいる。
ジュンブロッサム、プラダリア、ミスターホワイトの3頭は母の父がクロフネ。ヴェローナシチーは祖母の父にクロフネの名がある。
迫力のパワーとスピードを誇ったクロフネは、知られるように牝馬ばかりに名馬を送る。ソダシ、アエロリット、カレンチャンなど、GI馬8頭のうち6頭までが牝馬。母の父となって送ったGI馬4頭も、クロノジェネシス、ノームコア、レイパパレ。うち3頭まで牝馬である。
クロフネは、その父フレンチデピュティ(現在10年連続ブルードメアサイアー成績10位以内)と同様に、さらにはその父デピュティミニスターも同じように母の父として強力な影響力を誇る。米国を中心に30頭近いGI馬を送り、日本ではカネヒキリなどの母の父だった。
牝馬に活躍馬を送ったクロフネは、最近5年、さらに次世代(孫世代)の活躍で母の父成績「5、3、3、3、2」位。トップさえ射程に入る位置に上昇中。また、ガイアフォースが示したようにもう牝馬限定ではなくなっている。
日本ダービー5着のプラダリアを主軸にしたい。魅力の伏兵は芦毛のヴェローナシチー(祖母の父がクロフネ)。日本ダービーでは芦毛の勝ち馬は史上1頭だが、秋の菊花賞3000mではゴールドシップ、ヒシミラクルなどクラシック競走最多の6頭を数える。