昨年の勝ち馬アカイトリノムスメ(c)netkeiba.com
先週開幕した4回阪神は6月以来、約3ヶ月ぶりの開催。6月は4日間のみの開催でBコースを使用。その4日間も馬場はほとんど傷まなかった。
Aコース部分は春開催後に張り替えられてから仮柵で保護されていた。今夏は芝の生育にとって好都合の気候。絶好の路盤で秋を迎えたため、3日間開催は雨が降ったものの、馬場はほとんど傷まなかった。
先週土曜の阪神は前日までの雨量が非常に多く、芝は徐々に乾いていくなかでの開催。
日曜は午後以降、雨のなかでの開催。
月曜は前日から当日にかけて、まとまった雨があり、芝は徐々に乾いていくなかでの開催。
程度の違いはあるにせよ、3日間ともに雨により湿った状態だったにもかかわらず、私が馬場コンディション「稍重い〜重い」と判定したのは強い雨が降るなかでの開催となった日曜阪神11Rのオパールステークスのみ。
それ以外のほとんどのレースは馬場コンディション「標準〜稍軽い」の範囲に収まり、JRAの馬場発表では稍重になっていた月曜9Rと月曜11Rでも馬場コンディションは「稍軽い」と判定。
一貫してグリップ性が良い絶好の路盤が保たれている。乾いた状態になれば相当軽く走りやすい馬場コンディションになるであろうと想像できる。
先週、阪神芝内回り2000m以上は3レース。勝ち馬は全て上がり1位。3着内に好走した9頭は全て上がり3位以内。
このなかには普段は末脚を活かすのが難しい阪神芝内回り2000mの2歳戦を2レース含んでいることからも、今の阪神芝は末脚が発揮しやすい。
今週末の天気は予報からも判断は難しいが、仮に雨が降らなければ、さらに速い上がりを発揮できる馬場状況になりそうだ。末脚のしっかりしたタイプを狙いたい。
スターズオンアース(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
スターズオンアースは春の牝馬二冠馬。
4走前にあたるフェアリーステークス当時の当コラムでも指摘していたが、気分良く先行させてしまうと能力を発揮しづらく、道中で我慢させる必要のある馬。
桜花賞は7番人気、オークスでも3番人気とそれほど評価されないなかでの勝利だったが、本来の実力はそれ以上。
赤松賞、フェアリーステークス、クイーンカップの対戦比較により人気が上がらなかったのだろうが、この3レースは1600m。この馬にとっては距離が短いなかで先行したために、能力を出しきれていなかった。
同じ1600mでも桜花賞ではしっかりとタメを利かせ、2400mのオークスでもスムーズに折り合ったことにより、この馬本来のパフォーマンスを発揮することができた。
今回も見事な騎乗をみせた前走と同じ鞍上。前走のようなレースができれば、想定される馬場状況は最適。実力的にも最上位なだけに、人気でも逆らえない。
過去10年を振り返ると、春の牝馬二冠馬は3頭。ジェンティルドンナ、アーモンドアイ、デアリングタクトともに秋華賞も勝ち、次走ではジャパンカップも好走している。スターズオンアースもこの3頭に匹敵するだけの素質は秘めている。このレースだけでなく、ジャパンカップへ向けても期待したい。
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