▲フランスでの武者修行を終えた大野拓弥騎手が登場!(撮影:興梠真穂)
この夏、3カ月間にわたりフランスでの武者修行に行かれていた大野拓弥騎手がゲストに来てくださいました。大野騎手にとって初のヨーロッパ遠征でしたが、初騎乗で初勝利を飾り、仏オークスにあたるディアヌ賞にも騎乗するなど異国の地で健闘しました。
デビュー18年目の36歳である大野騎手がこのタイミングで初のフランス修行を決意した背景にはどのような思いがあったのでしょうか。2013年に同じくフランスでの修行経験がある佑介騎手と語り合います。
(取材・構成=不破由妃子)
自分なりに勉強していったつもりが、全然役に立たなかった
──大野さん、遅ればせながら、3カ月にわたるフランス遠征、お疲れさまでした。充実した3カ月を過ごすことができましたか?
大野 はい。でも、最初の1カ月は、めちゃくちゃ長く感じました。まだ1カ月しか経ってないの? みたいな(苦笑)。
佑介 3カ月という期限を決めて行ったから、余計かもな。
大野 そうですね。もう1年くらい経ったんじゃないかと思うくらい、最初の1カ月は長かったです。慣れてからは、そんな感覚はなくなりましたけどね。
──その時間の感覚は、いかに大変なことが多かったかを物語りますね。
大野 そうですね。全部が初めてのことばかりで、生活も仕事も違うシステムで。
佑介 そうかぁ。そういえば、帰ってきてから話すのは今日が初めてだもんね。
▲帰ってきてから話すのは今日が最初というおふたり(撮影:興梠真穂)
──大野さんがフランスに行かれる前には、やはりアドバイスをしたり?
佑介 アドバイスというほどではないですけどね。「行こうと思っているんですけど」ということで、僕が必要だと思う準備について、何度か話はしました。
大野 藤岡先輩をはじめ、いろいろな先輩にアドバイスをいただきながら、1年前から準備を始めました。
佑介 そもそも、いつ頃から海外に行こうと思い始めたの?
大野 去年の夏です。きっかけは、なんていうんですかね