昨年はエフフォーリアが勝利(撮影:橋本健)
東京芝2000mはスタートから最初のコーナーまでの距離が近い。コースのレイアウトは、内有利になりやすい設定だが、ここ数年の天皇賞は結果的に内枠は有利になっていない。
2016年以降の6回で3着内馬は18頭。このうち4枠より内だった馬は8頭。5枠より外が10頭。外枠の方が3着以内馬は多い。
4番人気以下で3着内に好走した7頭は、さらに外が優勢。4枠より内は2頭。対して、5枠より外が5頭。
内枠有利のイメージが強いため、内枠の方が人気になりやすいが、実際には外枠は不利になりにくい。外枠は不当に人気が落ちるので馬券妙味は高い。
単行本「馬場を極める」でも書いたように、東京の芝は世界最先端の路盤の改良が成熟を迎え、以前にも増して非常に走りやすい状態がキープされやすくなった。今のJRAの馬場は外を回したほうがスピードに乗りやすい。コース設定自体は内が有利な東京芝2000mでも、外枠の方がスムーズに走れるために好走率は互角以上なのだ。
今開催、東京芝で行われた古馬混合戦も外を回す差し馬が走りやすかった。
6人気以下で馬券圏内に走った馬は、最初のコーナー4番手以内通過馬が3頭。対して二桁位置取り通過馬が6頭。また、6番人気以下で二桁位置取りから3着内に好走した6頭のうち5頭は5枠より外。外を回して伸びる末脚のしっかりしたタイプを狙いたい。
シャフリヤールに期待したい(撮影:下野雄規)
シャフリヤールは昨年のダービー馬。
近2走は海外でのレースのため、今回へ向けて参考とはならないが、それを除いてもJRAで出走した6戦のうち馬場コンディションが「軽い〜稍軽い」に出走したケースはこれまで毎日杯、ダービーの2回のみ。どちらも勝っている。
馬場コンディション「重い」だった神戸新聞杯は離された4着。新馬戦は馬場コンディション「稍軽い」で辛勝。共同通信杯、ジャパンカップは馬場コンディション「標準」でほぼ同じ着差の3着。
馬場コンディションが軽くなるほど、高いパフォーマンスを発揮できるタイプ。今回は久々に適した馬場コンディション、状況が想定される。
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