▲楽しみな2歳馬2頭について伺う(c)netkeiba.com
この夏、松山騎手が出会った2頭の2歳馬、ロンドンプランとハーツコンチェルト。ロンドンプランは2戦目の小倉2歳Sで、4コーナーでシンガリという絶望的な位置から直線で一気に差し切る衝撃の強さを見せ、ハーツコンチェルトは直線で後続を引き離し、最後は8馬身差という圧巻の勝利で既に来年のクラシックへ有力視されています。
ロンドンプランは今週末の京王杯2歳S、ハーツコンチェルトは今月19日の東スポ杯2歳Sへと出走を予定。今後の大舞台へ駒を進めるための大事な一戦を前に、それぞれの特徴や将来の期待感などを伺いました。
(取材・構成=不破由妃子)
ロンドンプランは距離が延びてもむしろ楽しみ
──小倉2歳Sで強烈な直線一気を決めたロンドンプランが、今週末の京王杯2歳Sに登場。結果論とはいえ、前走は非常にインパクトの強い勝ちっぷりでしたね。
松山 幼さを見せてしまったレースでもありましたが、同時に能力の高さを証明してくれたレースだったなと思います。強かったですね。
──初戦は好スタートを決めて3番手。直線も早め先頭から押し切ったレースだっただけに、小倉2歳Sはまったくイメージしていなかった展開だったのでは?
松山 そうですね。ゲート裏で蹄鉄が外れてしまって打ち直したんですけど、そのときにかなり苦しがってしまって。まだまだ子供っぽいところがある馬なので、相当ごねていました。その影響からか、ゲートに入ってからもゲートにへばりつくような態勢になって、そのぶんかなり出遅れてしまいました。まぁかえって脚が溜まってくれたので、最後にいい脚を使えたという意味ではよかったなと思いますけどね。
出遅れ以前に、馬場がかなり悪くなっていたなかでの1番枠が気になっていて、「難しい枠に入ってしまったな」と思っていたのですが、そういった心配も出遅れもすべて覆すような、本当にすごい差し切りでしたね。
▲枠の不利も出遅れもすべて覆すすごい差し切りだった(c)netkeiba.com
──見ている側としては、思わず万事休すか…と思ってしまいましたが、道中は離れた最後方からどんな気持ちでレースを進めていたんですか?
松山 かなり離れてしまったな…とは思っていました。でも、初戦でもいい脚を使ってくれていたので、ここで焦っても仕方がないなと。遅れたあとは開き直って、とにかくこの馬の競馬をしようと思っていましたね。
──次走は東京芝1400m。初距離、初コースとなりますが、むしろ本領発揮となりそうな舞台。
松山 そうですね