【AR共和国杯予想】本当のスタミナ能力が問われるハンデ重賞
流れひとつで伏兵の快走も
近年のこの長距離のハンデ重賞は比較的平穏だが、伝統的に東京の長距離戦は波乱含みがパターン。隠されていた本当のスタミナ勝負になることがあるからだ。
ふつうはスローだが、先週の天皇賞(秋)は飛ばしたパンサラッサ以外、みんな前半から大きく離される展開。勝ったイクイノックス、粘ったパンサラッサは別に、大半の馬はパンサラッサの上がり36秒8に対し、「3秒も4秒も」上回りながら届かずの結果。あまりに控えすぎが悔やまれる形だった。2500mなので再びスローの可能性大だが、先週の今週でもあり、積極的なスパートに出る馬(騎手)が出現しそうなムードはある。
伏兵ディアマンミノル(父オルフェーヴル)は3走前、同じ東京2500mの目黒記念を上がり最速の33秒4で突っ込み、4着とはいえ勝ち馬と0秒1差。
昨年のAR共和国杯も上がり最速の33秒6で、オーソリティ(続くジャパンC2着)と0秒6差だった。その2戦、前半1200mは1分15秒台で(中間の100mを除き)、後半の1200mは一転して1分10秒台。ともに前半は超スローであり、本当のスタミナ能力は問われていない長距離戦だった。
不器用な追い込み一手が死角だが、ディアマンミノルと荻野極騎手のコンビの2400m以上は7戦2勝。うち6戦までメンバー中最速の上がりで、かつ5着以内だった。ここもスローかもしれないが、流れひとつで逆転の快走はある。荻野極騎手とコンビで完成されたジャンダルムとはタイプが違うが、ベストの距離だけに思い切って乗るだろう。
父オルフェーヴルは全12勝中、2000mを超す距離で8勝のスタミナ型。母の一族は長距離型とはいえないが、祖母イソノルーブルは1991年のオークスを勝っている。
大駆け狙いなので単・複中心だが、やっと本格化したわりに人気がないラストドラフト(父ノヴェリスト)と、ディアマンミノルの4着した目黒記念は7着でも、直線馬群を割って0秒3差だったダンディズム(父マンハッタンカフェ)は相手に入れたい。