2歳戦が早まったことで3歳馬の活躍が目立つように
先週のマイルCSの勝ち馬は3歳セリフォス。天皇賞(秋)の覇者は、あの時まだ5戦目の3歳イクイノックス。昨年も、当時6戦目の3歳エフフォーリアだった。2歳戦が早まったことも関係し、3歳馬が頂点に立つのは早い。最近5年のジャパンCで馬券に関係した15頭のうち、4割の6頭が若い3歳馬になる。
今年、3歳馬が最近10年では最多の4頭も挑戦する。うち日本馬は1頭だけなので、3歳ダノンベルーガ(父ハーツクライ)にかかる期待は大きい。
これまで勝った日本の3歳馬は1998年のエルコンドルパサーから、2018年アーモンドアイまで計5頭。みんな勝ったとき7戦目以上だったが、ダノンベルーガはまだ戦歴5戦だけ。もし6戦目で勝つなら、日本の3歳馬だけでなく、ジャパンC史上最少キャリア優勝馬となる。
ダノンベルーガは、ここまで3回対戦したイクイノックスに「0秒2、0秒4、0秒2」差で3連敗だが、イクイノックスはわずか5戦目に強敵相手の天皇賞(秋)を制した天才タイプであり、仕方がない敗戦でもあった。
見方を変えれば、イクイノックスと差がないなら、全体レベルは決して高くない今年のジャパンCを勝って少しも不思議はない。いま軌道に乗りつつある。
ハーツクライ産駒は、シュヴァルグラン、スワーヴリチャードがこのジャパンCを制し、ドウデュース、ワンアンドオンリーは日本ダービー馬。ヌーヴォレコルトはオークス馬。代表産駒の大半は東京2400mをベストにしてきた。
ハーツクライ自身、アルカセットが当時のレコード2分22秒1で勝った2005年、同着ではないかと思える3センチ着の2着だった。
R.ムーア騎手を配してきた上昇著しいヴェラアズール(父エイシンフラッシュ)と、ひと叩きしてここが最大目標のシャフリヤール(父ディープインパクト)が相手本線。外国馬では時計勝負に対応できそうなオネスト(父Frankelフランケル)が筆頭。侮れない伏兵は、ジャパンC4勝の武豊騎手のハーツイストワール(父ハーツクライ)。