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「スクリーンヒーロー×マイネルラヴ」はコンスタントに活躍する配合

  • 2023年02月06日(月) 18時00分

先週の血統ピックアップ


・2/5 東京新聞杯(GIII・東京・芝1600m)
 好枠を利してハナを切ったウインカーネリアンが後続の追撃を振り切って逃げ切りました。昨夏の関屋記念以来となる重賞制覇です。前後半800mずつのラップは45秒8-46秒0とほぼ同じ。スローペースだった関屋記念に比べると地力が問われる流れとなったので、馬が力をつけた感があります。

 父スクリーンヒーローは、モーリス、ゴールドアクター、ウインマリリンなどの父。JRAの重賞勝ち馬は12頭を数え、今年は愛知杯を勝ったアートハウスに次いで2頭目の重賞勝ち馬となります。

 母の父マイネルラヴはスプリンターズSの覇者。母方にマイネルラヴを持つスクリーンヒーロー産駒は走っており、ウインカーネリアンの他にマイネルグリット(小倉2歳S)、マイネルウィルトス(アルゼンチン共和国杯-2着)、レオンドーロ(3勝クラス)、ウインアキレウス(3勝クラス)などコンスタントに活躍馬が出ています。連対率29.2%、1走あたりの賞金額377万円は、スクリーンヒーロー産駒全体の15.7%、182万円を大きく上回っており、ニックスといっていいでしょう。

・2/5 きさらぎ賞(GIII・中京・芝2000m)
 2番手を追走した断然人気フリームファクシが直線で早めに抜け出し、外から迫るオープンファイアをアタマ差抑えました。昨年10月の東京新馬戦はミッキーカプチーノ(ホープフルS-5着)の2着に敗れたものの、未勝利戦→1勝クラス→重賞と3連勝で重賞タイトルを手にしました。ちなみに新馬戦3着馬グリューネグリーンは京都2歳Sを勝っています。

 ディアドラ(英G1ナッソーS、秋華賞など重賞5勝)、リューベック(ニュージーランドトロフィー-3着)、オデュッセウス(兵庫ジュニアグランプリ-3着)の半弟にあたる良血。母ライツェントは未勝利馬ですが、ランフォルセ、ノーザンリバーと2頭の重賞勝ち馬が兄弟にいます。

 2代母ソニンクの一族はロジユニヴァース(日本ダービー)、ソングライン(安田記念)を筆頭に多くの活躍馬が出ており、活力に衰えが見られません。

 父ルーラーシップは昨年の最優秀2歳牡馬ドルチェモアの父で、現3歳世代には他にキングズレイン、ドゥアイズ、メイクアスナッチといった活躍馬がいます。層の厚い世代といえるでしょう。

今週の血統注目馬は?


・2/11 雲雀S(3勝クラス・東京・芝1400m)
 東京芝1400mと相性のいい種牡馬はエピファネイア。連対率25.6%は、2013年以降、当コースで産駒が20走以上した106頭の種牡馬のなかで第1位。当レースにはフォラブリューテが登録しています。現在4連敗中ですが、芝1400mは昨年勝った紅梅Sと同距離。展開が向けば一発があります。

今週の血統Tips


 過去10年間の皐月賞馬の臨戦過程を調べると、半数の5頭は共同通信杯から直行しています。共同通信杯は皐月賞に直結する最も重要な前哨戦といえます。東京芝1800mと中山芝2000mは、コース形態も左右の回りも異なるのですが、これだけ結びつきが深いのは、要するに共同通信杯のメンバーレベルが高いということです。

 今年もダノンザタイガー、ファントムシーフ、レイベリングといった実績馬に加え、1戦1勝のタスティエーラ、タッチウッドなどハイレベルなメンバー構成です。過去10年間に3勝しているディープインパクト産駒は不在ですが、2勝しているハーツクライ産駒はダノンザタイガーが登録しています。ダノンザタイガーの母シーズアタイガーは、アメリカで現役生活を送り、2歳時にG1を制覇。2歳女王決定戦のBCジュベナイルフィリーズでも1位入線を果たしたものの、2着に降着となりました。

 ちなみに、このとき繰り上がりで優勝を果たしたのはリアアントニアという牝馬で、のちにノーザンファームが輸入し、ローズSとアルテミスSを勝ったリアアメリアを産みます。

 シーズアタイガーは、大一番で降着されてしまったとはいえ、2歳牝馬チャンピオンのタイトルは獲得します。息子のダノンザタイガーが重賞を勝てば、繁殖牝馬の実績でリアアントニアに追いつきます。

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netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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