▲御神本騎手が語るスピーディキックの強さ(撮影:高橋華代子)
昨年は南関東の牝馬二冠を含む重賞5勝を挙げるなど、勢いが止まらない浦和競馬所属のスピーディキック。明け4歳となった今年の初戦、彼女は中央の大舞台・フェブラリーSへ出走します。
この大きな挑戦について話題になっているのが、主戦を務める御神本訓史騎手に加え、管理する藤原智行師、担当の末田秀行厩務員も2002年8月に廃止した益田競馬場出身であるということ。「廃止になってもみんなで頑張ってきた」と語る御神本騎手に、大舞台へ挑む意気込みとスピーディキックの強さの理由を伺いました。
(取材・構成=高橋華代子)
「みんなで中央のGIに挑戦するなんて想像もできなかった」
──御神本騎手がスピーディキックに初騎乗したのは、昨年3月の桜花賞(1着)でした。どんな印象でしたか?
御神本 神経質で、牝馬特有のピリピリした感じはありました。返し馬からレースに行くまでずっと入れ込み気味だったので、落ち着いて欲しいなと思いました。
──その時からもうすぐ1年が経とうとしていますが、成長したなと思うところは?
御神本 精神面じゃないですか? 馬体も増えてきて力強くなっています。堂々と走って、貫録が出てきているような印象は受けます。オープン馬がどっしり歩くのは共通点ですが、その辺にだいぶ近づいてきているなと。年末の東京シンデレラマイル(1着)も、まだ牝馬特有のピリッとした感じはありましたが、自分でちゃんと我慢ができるようになりました。競馬に行くまでに消耗の少ない方がいいし、かなりいい方向に進んでいるのではないかなと思っています。
──昨年は全て重賞レースに出走し、6戦5勝というすばらしい成績でしたね。唯一敗れたのは6月に行われた関東オークスで、グランブリッジの3着でした。
御神本 ベストではない2000m以上の競馬でもちゃんとこなして走ってくれました(関東オークスは2100m)。牝馬同士の交流重賞を取れるだけのモノは持っていると思います。これからの成長と、どこまで耐えていけるか。切れ味は前からありますが、その頃よりも精神面が成長しています。今回は牝馬路線のトップを走ってきたショウナンナデシコも出てくるそうですが、遅かれ早かれ対戦することにはなるので、どのくらい戦えるかいい経験になると思います。
▲南関東牝馬二冠に輝いたスピーディキック(撮影:高橋正和)
──スピーディキックのストロングポイントは?