似たパターンの馬が過去にどれだけ巻き返してきたか…
今週の弥生賞ではグランヴィノスとタスティエーラが上位人気の1頭となりそう。この2頭は、前走重賞で人気になりながら4着以下に負けてきたという共通項を持つ。タスティエーラは2番人気だったが、1番人気3.6倍に対し3.7倍での2番人気なので、ほぼ1番人気と同様に考えていいだろう。
今回は、これに似たパターンの馬が過去に弥生賞でどれだけ巻き返してきたかを見てみたい……と書いてはみたが、実は「似たパターン」に該当する馬がほとんど存在しない。
過去10年の弥生賞に出走した前走重賞1番人気馬は8頭いるが、そのすべてが前走で連対していた。
前走重賞2番人気馬まで対象を広げると該当馬は2頭いる。2014年、京成杯2番人気11着から弥生賞に来たエアアンセムが8番人気4着。2015年、朝日杯FS2番人気7着から弥生賞に来たブライトエンブレムが4番人気2着。
過去20年まで広げると、前走重賞1番人気4着以下から弥生賞に来た馬が6頭いる。その成績は[1-2-0-3]で半分は馬券に絡んだ。以上をまとめて考えると、前走で人気を裏切った馬でも今回の巻き返しは期待できそうだ。
話を弥生賞に限定せず、「2歳~3歳2月の重賞で1番人気4着以下だった馬が、次走で3歳3~6月の3歳GII・GIIIに出走したケース」を調べてみると、現4~13歳世代では[1-3-1-7]で複勝率41.7%。馬券に絡む頻度を考えるとやはり無理にはきれない。
ただ、このケースでも回収率は単18%・複60%と低め。「人気を裏切ってきた馬の次走」はそれ自体に旨みがある感じではない。抜け目を避けるためにヒモに入れる感じで、期待値の高い軸馬は別から探す必要がある。