▲鹿戸雄一調教師のベストショット(提供:鹿戸雄一調教師)
2月の京都記念を最後にターフを去ったエフフォーリア。全11戦で手綱を執った横山武史騎手との若武者コンビで歴戦のスターホースを次々に打ち負かすなど、大いに競馬界を盛り上げてくれました。
そんなエフフォーリアを約4年間近くで見てきた鹿戸雄一調教師へインタビュー。「エフフォーリアが言葉を話せるとしたら何を聞きたい?」「どんな性格だった?」などなど沢山の質問に答えていただきました。
(取材=デイリースポーツ・刀根善郎)
Q.初めて会ったときの印象は?
鹿戸 彼が1歳の春先くらいの時に初めて会ったのですが、その頃から体が大きかったし、立派な馬だなと思いました。ただ、まだ当時はエピファネイア産駒がデビューしていなかったので、どれだけ走るかまでは分かりませんでした。無事に走ってくれればいいな、という感じでしたね。
Q.どんな性格ですか?
鹿戸 初めて厩舎に来た時から乗り手の言うことを聞く、いい子でしたよ。馬房の中ではとても穏やか。変な癖もなく、普段は本当に普通の馬でした。それがレースに行ったらスイッチが入る感じで。ケイコでも速いところに行くと、グンと行って一生懸命走ってくれるのです。すごく真面目な子でしたね。
Q.印象に残っているレースは?
鹿戸 一番は鼻差で負けたダービーです。あれ程までにプレッシャーを感じたことがなかったので、あのレースだけはちょっと違いましたね。絶対に勝てると信じて送りだしたのですが…。やっぱり簡単には勝たせてくれないし、それだけ勝つのが難しいレースなんだなと改めて気付かされました。僕が一番印象に残っているのはダービーですけど、彼のベストレースを挙げるなら天皇賞・秋だと思っています。(師匠の)藤沢和雄先生(グランアレグリア)とのGI初対決…最後の対決にもなったので。ある程度は自信があったのですが、スーパーホースたちにどれだけ近づけるかなと、レース前のワクワク感がすごかったのを覚えていますね。