
昨年はタイトルホルダーが優勝 (C)netkeiba.com
先週、京都芝は2年半近い改修後の開幕週。
大規模に改修された排水設備、路盤は最先端。芝自体も大半の部分がエクイターフになったことで、これまでの最高峰だった東京芝を上回る路盤に仕上がった。コース形態も東京に比べて負荷がかからない。
先週も、路盤、芝の状態は絶好。
土曜は週中の雨量は少なかったが、若干湿り気味。週末へ向けて散水がしっかりと行われていた。強風のなかでの開催となったことよる負荷もかかっており、6Rまでの下級条件馬にとっては標準的な馬場コンディション。9R以降は軽めの馬場コンディションだった。
日曜には乾きが進み、土曜に比べて風も緩んだことによって、軽い馬場コンディション。
土曜は外的要因やレースのペース配分など、イレギュラーな面も多かった。京都芝のスタンダードは日曜の傾向が参考になる。
軽い馬場コンディションで行われた日曜の京都芝は3着内に好走した18頭のうち15頭が5枠より外。そのうち7頭は8枠。
また、古馬戦として行われた4レースでは連対した8頭のうち7頭が上がり3位以内だった。
古馬戦はいずれも外回りで行われたが、このコーナー部分も今回の改修により、角度が変化している。
内を通るアドバンテージは薄れており、路盤の状態が良いことにより、道中で脚がたまるので、末脚の要求度も高い。
これは、軽い馬場コンディションで行われた際の東京芝とも共通する傾向と言える。
特に外回りの場合には、以前の京都芝よりは東京芝を参考にするほうが実態には近い。天皇賞春に関しても、過去のレース傾向はアテにできないだろう。
ただし、今週は生憎にも週中から降雨。
土日の天気予報も良いとは言えない。だが、水捌けは抜群なので、現状の芝と路盤の状態を当日にまとまった降雨がない限りは、軽めの馬場コンディション(雨が降れば、先週日曜ほど軽くはないが)。少なくとも標準程度の馬場コンディションでは行われそうだ。
現時点では軽めの馬場コンディションを想定したうえでの推奨馬を挙げたい。

アスクビクターモアに期待 撮影:下野雄規
アスクビクターモアの前走日経賞はトラックバイアス「 ・前有利」と判定。週中から降雨あり、重い馬場コンディション。直線で脚を使うのが難しい状況。この状況のなかで出遅れて後方位置取りでは惨敗も仕方なく、馬自身も重めの馬場コンディションが苦手。
これまで4着以下に敗れたのは前走の日経賞以外では昨年の皐月賞。このレースも馬場コンディションは「稍重い」だった。
それ以外の8戦は馬場コンディション「軽い~標準」の間で走っており、重賞で馬場コンディションが「軽い~稍軽い」だったのは菊花賞とダービーの2戦のみ。
菊花賞はトラックバイアス「 ・超差し有利」と判定したレース。先行していた馬は軒並み10着以下に惨敗しているなかで、早め先頭から勝ちきった。2、3着馬とは実質的には大きな力差を示した。
ダービーはトラックバイアスが全くなく、実力が反映されやすい公平な状況。軽い馬場コンディションで末脚の要求度も高かった。今回想定しているような馬場コンディション、状況に近い。このレースで現役最強レベルのメンバーに割って入る3着は非常に価値が高い。
今回の出走メンバーをみると先行したい馬が多いため、無理に主張しない限りは控える形になるだろう。過去の戦歴から先行馬というイメージをもたれているが、試していないだけで追われてからはきっちり反応できる。やや軽めの馬場で差す競馬をすれば、週末の京都芝の馬場に合うだろう。
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