▲昨年はダノンスコーピオンが勝利(撮影:下野雄規)
2019年以降、NHKマイルCのトラックバイアスは
2019年「外有利・差し有利」
2020年「 ・前有利」
2021年「外有利・差し有利」
2022年「外有利・差し有利」
2020年だけが近年で異質の傾向となっているが、この年はレース中に南西寄りの風が強く吹いていた。1600mではスタートからは追い風ながら、前半600mの通過は2019年以降で最も遅い異例のスローペース。向かい風となる最後の直線部分で速い脚を使うのは難しく、前半で楽にポジションをとっていた馬が恵まれた。イレギュラーだったこの年を除けば近年の傾向は安定している。
2019年、2021年、2022年の3回で3着内に好走した9頭のうち7頭が5枠より外。連対した6頭のうち3頭が8枠。1番人気馬は3回とも4枠より内に入り、2019年には断然人気のグランアレグリアが5着。2021年にはグレナディアガーズが3着。2022年にはセリフォスが4着と1頭も連対できていない。内枠に入った人気馬が大きく不利を受けている。
内枠が不利になりやすいので、外枠が恵まれやすい。なかでも差し馬に注目。5枠より外から3着内に好走した馬は全て最初のコーナーを6番手以降で通過。二桁人気の超人気薄で馬券になった2頭。2019年に14番人気2着のケイデンスコールと2022年に18番人気3着のカワキタレブリーは最初のコーナーを二桁位置取りで通過していた。
今開催の東京芝1600mも先週までに5レースが行われ、3着内に好走した15頭のうち12頭が5枠より外。近年のNHKマイルCと似たような傾向になっている。
外枠、そのなかでも末脚のしっかりしたタイプを狙いたい。
現時点では枠順が分からないため、トラックバイアスや展開の影響により近走で力を出せていない馬を推奨する。
▲ダノンタッチダウン
ダノンタッチダウンの前走皐月賞はトラックバイアス「外有利・超差し有利」と判定。当時の中山芝は開催最終日で前日から当日にかけての雨量も多く、見た目にもインコース部分が明らかに悪かった。先行馬は多かったものの、馬場を意識して慎重に運ぶ馬が多いだろうと戦前は想定していたが、実際には前半から激しい先行争いで各馬の仕掛けも通常通り。先行した馬にとっては絶望的で、内を通った馬にも厳しい状況だった。果敢にポジションを取りにいき、馬場コンディションを踏まえると前半の追走ペースはこれまでよりも距離が伸びていたにもかかわらず最も速かった。早々に後退し、惨敗となってしまったものの、途中からは無理をさせておらず、参考外の一戦。
2走前以前は全て1600mを使っているが、朝日杯フューチュリティステークスがトラックバイアス「内有利・ 」と判定したレースで外枠。デイリー杯2歳ステークスはトラックバイアス「 ・前有利」と判定したレースで後方から差す形。新馬戦はトラックバイアス「内有利・前有利」と判定したレースで外枠から追い込み。
デビュー以来、トラックバイアスに恵まれたことが一度もない馬。戦歴以上の強さを秘める。得意の1600mに戻り、今回外枠に入るようなら巻き返しを期待できる。
枠順や馬場状態を考慮した最終的な予想はウマい馬券で公開する。
殿堂入り予想家となった馬場虎太郎のNHKマイルCの予想はレース当日までにウマい馬券で公開!