
▲イタリア競馬はなぜ衰退してしまったのか?(撮影:桂伸也)
日本生産馬アルバートドックが、「イタリアでリーディングサイアーを獲得」という喜ばしいニュースが入ってきた一方で、イタリア競馬の実態はとても苦しいそう。
ダービーがGIIに格付けされてしまったことにはじまり、賞金の支払い遅れなどの問題についてミルコ騎手は「心配になる」と話します。
日本競馬とイタリア競馬の違いや、イタリアで競馬が衰退してしまった理由についてミルコ騎手の見解を伺いました。
(取材・構成=森カオル)
Q「2016年の小倉大賞典と七夕賞を勝ったアルバートドックが、2022年のイタリアのリーディングサイアーになったというニュースを見て、なんだかうれしくなりました。財政難が叫ばれて久しいイタリア競馬ですが、多少は盛り返しているのでしょうか? アルバートドックには、種牡馬としてもっともっと活躍してほしいです!」(雨のち晴れさん)

▲日本で重賞2勝を挙げたアルバートドック(撮影:桂伸也)
ミルコ アルバートドックには乗ったことはないけど、何度も同じレースに出たことのある馬だから、僕もうれしい気持ちになりました。ただ、イタリアの競馬は…どうかな。ダービー(デルビーイタリアーノ)でさえGIIになってしまったし、3年前にはパートI国からパートII国になってしまったからね。開催自体はやっているし、けっこう外国からも馬がきているみたいだけど。
── 関係者に賞金が支払われないという問題などもありましたが、そこは改善されているのでしょうか。
ミルコ お金は支払われているみたいだけど、半年以上遅れているみたい。だから、みんなどうやって生きているのか…。心配になるね。
──JRAなんて、土日に獲得した賞金が翌日の月曜日には振り込まれますからね。
ミルコ JRAは信じられないくらい早い! 昔からイタリアは遅くて、僕がいたころは2カ月遅れくらいだったけど、それで十分だった。それが翌日なんて…。一体、誰が仕事してるの!?っていつも思う(笑)。やっぱり、日本の競馬はすごい。ちゃんとしている、全部が。
──イタリアはかつて競馬大国だったわけですが、いったいなぜ、ここまで衰退してしまったのか。
ミルコ ん~、理由はたくさんあるね。本当にいろんな原因が…。マフィアのせいだって言っている人もいるけど