▲日本ダービー2023スペシャル対談
今年の日本ダービーの最有力馬ソールオリエンスを管理する手塚貴久調教師と、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演中の細江純子さんのスペシャル対談が実現!
細江さんが気になるのはソールオリエンスの最新の状態について。手塚調教師に伺うと、ここまでの順調な過程や皐月賞前と比較した調教での動き方の違いなど、詳しく教えてくださいました。
そして話題は鞍上の横山武史騎手へ。2年前のエフフォーリアでの惜敗を経て、今は「“進化した武史”を感じている」という師の言葉通り、おふたりからの期待の高さが受け取れました。
そして最後に、手塚調教師にとって「ダービー」とは…?
(構成:不破由妃子)
細江氏も脱帽「不安材料がほとんど見当たらないような…。」
細江 皐月賞からの調整過程についてお聞きしたいのですが、皐月賞のあとは何日間厩舎において、どのくらいの期間で牧場から戻したのですか?
手塚 早めに出してあげたほうがいいかなと思って、レースが終わった週の水曜日には放牧に出しました。そこから2週間ぴったりで戻ってきたという感じです。
細江 戻ってきたときの雰囲気はいかがでしたか?
手塚 上手く疲れが取れたというか、すごくいい気分転換ができたんだなと思える雰囲気でしたね。木曜日に帰ってきて、金曜日に助手が乗ったのですが、そのときの感覚がとてもよかったという報告を受けたので、2週間だけでも放牧に出した効果がすごくあったなと思いました。
筋肉も疲れていないし、すごくいい感じだったので、調教もこちらが考えた通りにできるなと。
▲皐月賞後のソールオリエンス(撮影:下野雄規)
細江 大一番に向けて、それはとても重要な要素ですね。1週前追い切りもイメージ通りでしたか?
手塚 そうですね。皐月賞の1週前と似ていて、時計も同じくらいかなと思うんですが、皐月賞の1週前と比べると動きに余裕がありました。すごくリラックスしていて、同じ1週前でも今回のほうがよかったです。
細江 なるほど。時計は一緒だけど、走りだったり上がってきたときの雰囲気だったりが違ったと。併せ馬では、併せていくときの手応えやハミの感触がすごく大事だと思うのですが、そのあたりも皐月賞前よりよかった感じですか?
手塚 そう、そこが違うのかなと思いますね。皐月賞1週前と今回の4コーナー手前の動き方を見ると、手応えがちょっと違いました。仕掛けながら上がっていくのと、抑えたまま上がっていけるのでは、時計が同じだとしても、その中身の違いは大きいですからね。今回は後者だったので、かなりいいなと思いました。
細江 今までよりさらに密集する競馬になる可能性もあります。そのあたり、心配はありませんか?
手塚 確かに、ここまでの3戦はずっとプレッシャーのかからない位置で競馬をしていましたからね。枠順にもよるけど、スタートも却って出ちゃったりしたら