▲今回はユーザー質問2本立て!(撮影:桂伸也)
ユーザーから質問があった「雨のレースで直前までカッパを着る、着ないの選択」についてミルコ騎手が回答。
着る理由については、「濡れると寒い」や「濡れて斤量が重くなるのを防ぐため」が挙げられましたが、馬のことを考えた結果「あえて着ないこともある」とミルコ騎手は話します。
意外にも深い「レース前のカッパの着用」について、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
(取材・構成=森カオル)
Q「雨のレースで、直前までカッパを着る、着ないという選択には、どんな影響がありますか?」(かいはるさん)
ミルコ 雨が降っているときは、ゲート裏までビニールのカッパを着るけど、濡れちゃうと寒いからというのがまずひとつ。あとはやっぱり、濡れたら最大2キロくらい重くなりますね。
──2キロも!?
ミルコ そうです。勝負服も重くなるけど、それ以上に水を吸うのがプロテクター。当然、ジョッキーパンツ、靴下、ブーツも水を吸います。あとは鞍の下のスポンジも、汗とか雨で重くなりますね。それらを全部合わせると、2キロくらい簡単に増えちゃう。
──2キロは大きい…。
ミルコ デカい、デカい! カッパを着たからといって完全に濡れないわけではないけど、それでも着ないよりはまだマシね。たぶん500〜600g程度増えるくらいで済むから。
──雨量によっては、着ているジョッキーと着ていないジョッキーがいますよね。ミルコさんは、少しでも雨が降っていたら着ますか?
▲カッパを着用して返し馬に向かった今年のフラワーC(撮影:小金井邦祥)
ミルコ それは馬によりますね。返し馬をしっかりやる必要のある馬なら着るし、サーッと行くだけでいい馬なら着ないとか。けっこういろいろ考えて、着るか着ないかを決めています。ジョッキーがカッパを着ていると、あの音でテンションが上がってしまう馬もいるしね。返し馬のとき、どうしても音がするから。
──ああ、カッパが擦れるシャカシャカという音?