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【七夕賞予想】難解の中距離ハンデGIII 展開次第でどの馬にもチャンスが

  • 2023年07月07日(金) 18時00分

斤量増となる人気馬は安定


 中距離のハンデGIIIは展開などちょっとしたことで結果が変わるし、予想する身としてはなかなか難しい。ただ、前走から斤量増となる上位人気馬は七夕賞で安定しており、ある程度頼れる存在だ。

 フェーングロッテンはその条件に合う。菊花賞を除けば内容も安定している。勝ち切れるかはともかくとして軸には向いている。ただ今回も逃げるのだとすると、展開が逆になったときの怖さがある。

 セイウンハーデスも上位人気かつ斤量増で注目したい1頭。こちらも逃げが選択肢になる馬だが、控える競馬も可能だし、フェーングロッテンともども強引な競馬はしないのではないかと思う。

 エヒトはサウジを挟む特殊パターンだが、前々走のAJCCから見ても1キロ増で、これも条件にあてはまる。こちらは差しタイプで、好位タイプが強い七夕賞の傾向からするとちょっと位置取りが後ろ過ぎるかも。ただ前崩れの形になれば俄然チャンスだ。

 その他で人気になりそうなのは、バトルボーンあたり。休み明けとはいえ4連勝で来ている馬だし、番手の競馬ができるのはこのレースでは有利。これまでと同じような位置が取れるならチャンスだ。

 テーオーソラネルも連勝中の上がり馬。自在性がありすぎてどのような競馬をするか読めない存在。ただ勝ちっぷりがよいのは逃げたときなので、フェーングロッテンやセイウンハーデスを引かせる形に持ち込んで逃げるのも面白いと思う。

 グランオフィシエは4、5番手あたりに構えたいところ。2000m実績もあるが1800mだと分が悪くなる馬なので、前半の流れが速いと対応しきれない可能性はある。

 カレンルシェルブルは血統から道悪得意かと思いきや、新潟大賞典を走ってみたら全く走れなかった。普通の馬場で差し馬向きの流れなら馬券圏内に食い込んでくる可能性もある。

 七夕賞の人気薄好走馬は本当にノーヒントのケースが多く、事前に言い当てるのは難しい。福島好走歴だとショウナンマグマあたりが思いつくが、人気どころと脚質が重なるので厳しそう。ヤマを張るなら、過去の実績と使われての上昇度でガロアクリークあたり。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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