【函館記念】今年の函館開催の締めくくり 荒れるハンデ重賞は大胆に
過去10年トップハンデは大苦戦
函館開催の締めくくりは、荒れるハンデ重賞の函館記念。発想を自由にめぐらせていい面白さがある。思いつくままに大胆にチャレンジしてみたい。
高い評価を得ているハンデ頭がどんな結果を出しているか見てみた。この10年、ハンデ頭で1番人気に支持されたのは2頭だけで、その成績は、8年前のエアソミュール(牡6)が57.5キロで4着、2年前のカフェファラオ(牡4)が58.5キロで9着といずれも苦戦していた。
トップハンデを克服して優勝出来たのは、10年前のトウケイヘイロー(牡4)1頭だけで、57.5キロを背負って3番人気で勝っていた。
その他ハンデ頭で馬券にからんだ馬は2頭いて、どちらも2着で、9年前のダークシャドウ(牡7)58キロが8番人気で、5年前のサクラアンプルール(牡7)57.5キロが7番人気で連対を果たしている。10年でハンデ頭は、1勝2着2回だけで、大分苦戦している。
只1頭ハンデ頭で勝利しているトウケイヘイローは、その年に入ってダービー卿CTと鳴尾記念と重賞を2勝し力をつけていたが、武豊騎手の手綱で逃げ切っていた。前半1000米が58秒8、後半が59秒8と絶妙なペース配分だったが、函館の小回りの2000米は、だいたいが緩みないペースになっている。
コース形態から、先行型はもちろん、好位の内をロスなく回れるものがよく、枠は、中から内の方が有利と見ていいだろう。
今年の顔ぶれを見ると、まず目につくのが昨年上位に健闘した4頭だ。降り続く雨でパワーを要する重馬場だったが、速いペースの中、内をついて4角2番手から押し切ったハヤヤッコが、ダートのレパードS以来の重賞勝ちで芝、ダートの二刀流制覇を達成していた。パワーを要する洋芝、最内の1番枠と条件が揃っていた。
2着のマイネルウィルトスは、前走の目黒記念2着が評価され1番人気だったが、スタートがひと息で最後方から向正面に入ってロングスパート、最速の上がりをマークしたが、わずかに及ばなかった。
3着のスカーフェイスは、後方につけ、3角手前から内に入れず大外をまわすことになり、よく頑張ったが最後は一杯になっていた。
そしてもう1頭が6着に終わったアラタ。内の6番手につけていたが、「馬場が悪すぎて、馬がかわいそうだった」と横山武騎手が述べたように十分に力を出し切れていなかった。この4頭はいずれもハンデが重くなっているので、思い切った検討をすることにした。
まず、巴賞で2着に踏ん張ったドーブネ。滞在競馬こそチャンスだ。これに、前走勝ってオープン入りしたばかりのローシャムパークを。昨秋セントライト記念3着、これからの4歳馬だ。
3番手には洋芝の合うルビーカサブランカを。前走57キロで好走したが、55キロならもっと動けるだろう。コース適性の高いアラタなど4頭は、押さえにしておく。
「函館の 逆巻く波を 乗り越えて」