▲A4用紙3枚に書き綴ったリハビリ専門病院への共有事項(撮影:桂伸也)
障害ジョッキーの白浜雄造騎手の奥様が、昨夏の落馬から復帰を目指して奮闘する夫と家族のリアルな姿を描く新連載。
リハビリ専門病院への転院に付き添うため、1ヶ月ぶりに夫婦が再会を果たします。しかし、寝ている雄造騎手に声を掛けるもこの日はコミュニケーションが取れず…。
転院先のスタッフさんへ共有するため、雄造騎手の性格や趣味思考をまとめた資料を作成して持参した由紀子さん。A4用紙3枚に書き綴ったその中身とは…?
「まるで反抗期の中学生」夫の転院に付き添う
9月28日、転院当日。小倉駅に到着しました。
病院への移動中は、1カ月ぶりの再会となる夫が、今どんな状況なのかを考えていました。
再会したときにどんな声を掛けるべきか、どのような態度で接するのがベストなのか…。
あれこれと逡巡しているうちに病院に到着しました。
到着後、義母と合流し、夫が入院する病棟へ。何度もお電話でお話をさせていただいていた担当の主任看護師さんがすぐに出迎えてくれ、「奥さん! 毎日よく頑張ってるね!」という言葉とともに抱きしめられた私。少し緊張がほぐれました。
続いて主治医との面談です。救急搬送されたときから今日までの経過説明、今後、いかにリハビリが重要かということの説明を受け、同時に私の疑問にも簡潔かつわかりやすく答えてくださって、面談はあっという間に終了。
その後、すぐに転院の準備に入るとのことで早々に退院の手続きを済ませ、いよいよ夫がいる病棟へ。エレベーターを降りると、ストレッチャーに寝たままの夫がナースステーションの前に出てきていました。
普段よりも少しだけ元気で明るい雰囲気を意識して、「久しぶり! わかる? 私やで!」と声を掛けてみましたが、大きな反応はなく…。病院への移動中、どのように声を掛けようかと一生懸命考えていましたが、まだまだそんな段階ではなく、コミュニケーションが取れないことがとても残念でした。