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▲昨年はジェラルディーナが優勝(撮影:下野雄規)
今開催、中山芝の状態を振り返ると開幕日の9月9日は前日の雨量がJRA発表で106mmと非常に多く、当日のダートは最終レースまで重馬場発表だった。にもかかわらず、芝は9Rの2歳1勝クラスでレコードが更新されたように速い時計が出た。
翌日9月10日は、さらに馬場状態が良化。先週の9月16、17、18日は1週間近く降雨のない乾いた状態で行われた。
路盤自体は軽いのだが、この5日間を通して開催当日に南寄りの風が吹くなかで行われていた。単行本「馬場を極める」でも書いたように、中山競馬場での南風は概ね向正面が向かい風。スタンド側の直線が追い風となる影響によりラストの負荷が軽減される。よって、直線でスピードを発揮しやすく、差し馬が速い上りを出しやすくなる。風向きは差し馬有利だったのだ。
そして、今週からはCコースに替わる。先週ほど風が吹かない場合、先週までの(風も含めた)トラックバイアスは、まったく参考にならない。
今の馬場は、最近のJRAのトレンドであるモダンな馬場(詳細は単行本「馬場を極める」を参照)が多いが、今年の中山芝は一昔前のような固い路盤。2004年のような馬場コンディション、状況だと考えられる。
その2004年のオールカマーは最低人気馬が逃げきり勝ち。最初のコーナーを3番手以内で通過した馬が3着までを独占した。先行有利のトラックバイアスが発生するだろう。
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▲推奨馬は実績最上位のタイトルホルダー(撮影:下野雄規)
タイトルホルダーの前走天皇賞(春)はトラックバイアス「 ・差し有利」と判定。この馬だけでなく、逃げていたアフリカンゴールドも競走中止。前半3番手で通過していたGI馬のアスクビクターモアは完走はしたものの、11着に惨敗。4番手のディープモンスター、5番手のアイアンバローズも13着以下で勝ち馬とは2秒以上離されたように前半で先行していた馬にとっては厳しい極端なトラックバイアス。前走はほぼ参考外である。
GIを3勝しているようにここでは格上の実力馬にもかかわらず、近走で惨敗も多いことにより人気が落ちるようなら、想定される馬場状況からも妙味がある。
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